2013年1月31日木曜日

目で見たとおりの写真

 結論、無理。(現状の技術では)

 無理です。人間の目のダイナミックレンジをナメちゃぁいけない。
 重要なところに意識を向ければ、そこだけしっかり見えるし、実は見えていないものでさえも、人間の目は、それを補完することが出来る。
 錯視の類はその"補完"する能力を利用しているのだ。

 外国語に慣れていない人は、外国語はただの音にしか聞こえないが、慣れている人は言葉として処理している。だから、多少ノイズが混ざろうと、音が小さかろうと、断片的な情報を「聞こえる」として認識している。人間の目と言うのもそのように作られている。
 中華料理屋のオヤジが、日本語の発音が微妙なのに、滑舌悪く注文しても、割としっかり聞き取れるのは、きっとそんなところだろう。

 そして、どうでもいい情報はばっさりと切り捨てて記憶する。だから思い出の景色は美しい。
 景色の手前に電線があってもしっかりキャンセルされる。人混みの合間から少しだけ見たパンダも、他の記憶と混ぜられ、もっとしっかり見た気になる。

 人間は記憶も容易に改竄してしまうぐらいなので、写真のような「リアリティ」には全く及ばない。
 だからこそ、目で見たとおりの写真を作る事は出来ない。

 尤も、その写真でさえも撮り方一つで随分と現実をねじ曲げる事も出来る。
 しばしば言われることだが、「写真」と言う言葉は「真実」を「写す」と言い表される。しかし、英語では「Photograph」となっていて「光」で「図示する」と言う意味になる。
 究極超人あ~るの「光画部」と言うのは、多分、そういう事だね――件の漫画は、寡聞にして読んだことはないが……



 「現実」じゃないならば、何だろうか?
 「それを見た時の感動を写真に写し取りたい」と言うのもちょっと違う気がする。
 何かの刺激に対する受容や反応は、人間それぞれ違う。それがコピーできるって言うのは、まるでSFじみた試みだ。脳科学か心の哲学の範疇の話で、写真の領分ではない。
 自分がその時、何を考えたか、何を思ったか――そう言う事を詩的に語る事は出来る。だが、それも詩と写真の抱き合わせ販売のようなもので、いわゆる総合芸術としての意味はあるが、写真単体を見た時、それが訴えるものはなんなのだろうか? と言う話になる。



 そもそも、人が何をどう思うか? と言う事を、己の意思でコントロール出来るだろうか?
 技巧を凝らし、それに見合った効果を与えるのは、芸術の世界ではよくある事だ。
 しかし、単なる技術発表が芸術だなどとは考えたくないものだ。
 趣味でやっているからには、写真技術者が目標ではないだろうから。

 そうなると、馬鹿みたいに、自分の感じる写真ばかり撮って、誰かにそれを認めて貰う他ないのだろうか?
 それとも、表現というのは、もっと個人的で、孤独なものなのだろうか?

2013年1月30日水曜日

昨日のニュースからカメラ話

 写真話よりカメラ話の方がウケがいいので、昨日発表のニュースから雑感。
 写真家のブログよりもデジカメWatch、写真展よりCP+が好きな向きの方が多数派だしね! ――かく言う私も(ry

単三電池カメラ

 ブリッジカメラ同様、単三電池使えるカメラは、本当に根強いなってね。
 何処でも手に入るってのが安心なのかなぁ。アルカリ乾電池でどんなもん撮れるかなぁ。それとも、今手持ちの充電池が勿体無いのかな? いらん所でケチるのかなぁ……分からん!
 充電池ヘタれる時には、カメラ自体がどーかなってそうだけどな。
 売れるんなら仕方ないんだけど。

SNS対応カメラ

 キヤノンのNから連想するのは、ニコンのS01なんだよなぁ。SNSに写真上げるなら、そのまんまスマホ使えば良さそうなんだけど……
 他のWiFi、GPSカメラも同様に、スマホに対するアドバンテージを何処まで実現するか。

 コンデジの開発って難しいなぁって思うのは、世の中のニーズが分かりにくい。画質至上じゃない。分かりやすく、使いやすく、お値打ちって……ってだけでも商売にならない。となると、付加価値を何処に求めるか?
 何度も書くけどスマホだってそこそこの写真が撮れるのだ。無理してコンデジを買う必要がない。
 むしろ、カメラに疎い人がデジカメ選ぶとしたら、顔認識がどうのとか、ズーム倍率が大きい方が便利だろうとか、そういう所になってくる。

 ネットに写真を上げる人で、スマホの画質に満足しない層(意識の高い人)は、決して生半可なコンデジの画質では満足しないと思う。
 ならば、コンデジにしても高級機、或いはミラーレス、出来れば一眼レフにこそ欲しい機能ではないか?

 旅、コスプレ、ドール、痛車、鉄道、アイドル……何の趣味であるにしても、一眼レフ持ち歩く趣味の人は、オフ会だの遠出だのを自慢したい人ばかりなのだから――それこそ、一番コアな層であろうリタイア世代だって――その速報を上げたい人ばかりだ。
 画質のいいカメラにこそ搭載すべきだ。そして、ネット上でRAW現像できるサービスなんか付加すれば尚更便利だそう。

 それにGPSは兎も角、WiFiはプロユースでも便利な機能になろう。データ転送の手間を省いてくれるし、それでテザー撮影とか出来たら歓ぶ人もいるに違いない。
 ニコ生よろしく、イベントをネット使って生中継するって場面もあるのだから、搭載して損する機能ではないと思う。
 ぶっちゃけ、GPS、WiFi機能付きとなしとで2モデルあって、値差が一割程度ならば、私は確実に機能が付いた方を買うだろう。

レンズメーカーの事

 なんかこう、ズームレンズばかり出すなぁ。単焦点を出しているのは、マクロレンズを除けば、シグマとコシナぐらいじゃないか!

 と、言うのはぶっちゃけどうでもよくて、タムロンはEマウントのはさっさと出しておきながら、今頃になってようやくマイクロフォーサーズ(以下m4/3)を出してきた。
 画角の問題だろう。EマウントとEF-M、そしてフジのXマウントも設計はほぼ共通化できるけれど、m4/3はそうは行かない。

 具体的には、APS-Cに比べて、75%の焦点距離にしなければならない。
 18mmはAPS-Cは35mm換算27mmだが、m4/3では36mmだ。悪くはないが、もう少し広角が欲しい所だ。
 そうなるとイチから設計しなくちゃならない。コスト増だ。

 コシナやシグマの場合は、これを単焦点レンズに限定して問題を回避した。
 30mmの場合、それぞれ換算45mm、換算60mmと言うつもりで使えば問題ないのだ。これを標準ズーム、高倍率ズームの括りにしてしまうから、ああいう壁にぶつかる。

 マイクロフォーサーズのレンズが同じ勢いで出てくるかどうか微妙なところだ、ましてやNikon1ともなれば……
 マイクロフォーサーズは、今まで頑張ってレンズラインナップ揃えてきたから、少しは余裕があるけど、ニコンの今後はどうだろう。近くネタにしてやろう。

2013年1月29日火曜日

ピンホール自作のお話

 古いお話なので、思い出し思い出し書きます。

1.そもそも原理的なお話

 光は直進します。小さい穴があれば、その穴だけ通って反対側に通り抜けます。
 左斜め上から来た光は、穴を通って、右斜め下に向かい、左斜め下から来た光は、当然、右斜め上に抜けます。穴の中に、真っ直ぐな棒を突っ込むイメージですね。
 穴の向こう側には、棒の始点にあった光が写されるので、そこの色だけが見えるはずです。
 穴のこちら側の一点と、あちら側の一点は一対一の関係にあります。その対が、穴の向こう側のあらゆる点で起こるので、穴のこちら側では像を結ぶのです。

 もし穴がなければ、左斜め上の光は、右斜め下に向かう以外に、真っ正面にも、左斜め下にも……つまり全方向に向かいます。こちら側の壁のある一点では、あらゆる方向の光を受け止める事になり、全部混ざってしまいます。他の点でも同様なので、大きな穴では像が結ばれないのです。

2.回折現象?

 しばしば、ピンホールカメラは、光の回折を利用していると説明されますが、間違いです。
 ピンホールカメラは、あくまでも光の直進性を利用したカメラです。

 回折とは、光は障害物を回り込む性質があり、穴の大小によらず一定量の光は直進しません。
 穴が小さいと、光量そのものが減り、回折光の比率が高まります。この回折光が、ピンホールの解像度低下の原因になります。
 普通のカメラでも絞りを大きくしすぎると回折による解像度低下が起きると言われますが、言っている事はピンホールのそれと同じなのです。

3.製作

 ピンホールといえども、中空の穴なので、埃の事とか考えると、精神衛生的によろしくないですね。
 なので、以下の要領で、プロテクター付きピンホールを作成しました。
①レンズキャップに穴を開けます。
②φ40.5mm→φ49mmのステップアップリングを接着します。なるべく中央になるように……
③ステップアップリングの大きさに合わせて板を切ります。
 ここでは、t0.2ぐらいのSUS板を使いました。
④板に穴を開けます。(0.1mmオーダーですね)
 手で穴を開ける場合なら、t=0.1mmぐらいのアルミ板を買ってきて、千枚通しで穴を開けてもいいでしょう。
⑤φ49mmのプロテクターを買ってきて、この板を、先のステップアップリングの間に挟みます。
⑥カメラに装着して撮影。




4.写真

 日中の屋外でないと、ファインダーが真っ暗で何も見えません。
 ISO感度は当然MAXぐらいまで上げないと撮影にならない……





 正直、すぐに飽きます(ん


※なお、この改造を参考にして、カメラ並びに周辺機器に不具合が生じたとしても、何人も責任を問われないものとします。

2013年1月28日月曜日

ブリッジカメラ

 コンデジの拡張性って今日日どうなのよ? って気になってちょっと調べていたわけです。
「フィルターネジを切っているカメラは、各種フィルターは勿論、テレコン、ワイコンの類も使用可能です。そう言う観点からカメラ選びをしてみるのも面白いモノですよ」
 みたいな台詞吐きたくて。

 高級コンパクトカメラの類は、アクセサリーシューが載っかっていて、フィルターネジも切ってあったりと、カメラを買ってからも楽しめるオプションが豊富なんですよね。
 って事で、ざっと一覧にしてみた。

メーカー名称ホット
シュー
フィルター
径 / mm
レンズ
(35mm換算)
センサー
サイズ
NikonCOOLPIX P770040.528-200mmF2.4-41/1.7
CanonPowerShot G1 X5828-112mmF2.8-5.81.5
CanonPowerShot G155828-140mmF1.8-2.81/1.7
SONYDSC-RX14935mmF2Full
OlympusTough TG-1×40.525-100mmF2.0-4.91/2.3
OlympusSTYLUS XZ-25528-112mmF1.8-2.51/1.7
PanasonicLUMIX LX73724-90mmF1.4-2.31/1.7
RicohGR DIGITAL IV4328mmF1.91/1.7
RicohG700SE28-140mmF3.5-5.51/2.3
SIGMADP1 Merrill4928mmF2.8APS-C
SIGMADP2 Merrill4945mmF2.8APS-C
SIGMADP3 Merrill49?75mmF2.8APS-C
FUJIFILMX100S4935mmF2APS-C
FUJIFILMX205228-112mmF2.0-2.82/3
LeicaD-LUX 6×24-90mmF1.4-2.31/1.7
LeicaX2×36mmF2.8APS-C
※フィルター径は、アダプターを介した場合も含む。
※△は専用のテレコン/ワイコンのみを取り付けられる。

 一覧を見て分かるように、単焦点or倍率はほどほどで、レンズは基本的に明るい。センサーサイズは1/1.7型以上である。
 各メーカーが押している商品だけあって、どれも魅力的です。

 では、ブリッジカメラです。

メーカー名称ホット
シュー
フィルター
径 / mm
レンズ
(35mm換算)
センサー
サイズ
NikonCOOLPIX P510××24-1000mmF3-5.91/2.3
CanonPowerShot SX50 HS6724-1200mmF3.4-6.51/2.3
SONYDSC-HX200V××27-810mmF2.8-5.61/2.3
OlympusSTYLUS SP-820UZ××22.4-896mmF3.4-5.71/2.3
PanasonicLUMIX FZ2005225-600mmF2.8-2.81/2.3
PentaxX-5××22.3-580mmF3.1-5.91/2.33
FUJIFILMX-S16224-624mmF2.8-5.62/3
FUJIFILMFinePix HS30EXR5824-720mmF2.8-5.61/2
FUJIFILMFinePix SL300×24-720mmF3.1-5.91/2.3
FUJIFILMFinePix S8200××24-960mmF2.9-6.51/2.3
CASIOEX-H50××25-600mmF3.0-6.91/2.3
KenkoDSC-1600××25-525mmF3.1-5.81/2.33
LeicaV-LUX-4×25-600mmF2.81/2.3
GE/GIJX600××26-676mmF3.2-5.61/2.3
KodakEasyShare Z5010××25-525mmF3.1-5.81/2.3

 あんなガタイしておきながら、拡張性って案外ないんですよね。
 レンズも暗く、センサーサイズもどういう訳か小さめ、取り柄と言えば倍率が高いズームレンズを載せているってぐらいでしょうか?
 とは言え、20倍ズームを載っけたコンパクト機なんてのは、ブリッジカメラ以外でもザラなんで、超望遠レンズがどうしても必要な用途でもない限り、必要な場面が見えてこない。

 大きさは、当然コンパクトとは言えないので、レンズ交換できないミラーレスみたいな感じになっている。
 いや、それならミラーレス買えよ。型オチしたのでいいから買えよ。とか思うわけですよ。
 確かに、30倍もするような高倍率ズームレンズなんてのは存在しないんだけどさ……

 でも、昔から売られているし、今でも新製品出しているところ見ると、欲している人は欲しているんだなぁと。
 確かに、一通りのことを器用にこなすような感じではあるので、「何でも入り」の好きな人は好きなカメラなのかも知れない……でも、中途半端感は否めないんだよなぁ。
 ああ、それとも、一眼レフに似ているから、一眼レフ並みの性能を持つとか思っちゃうのかな?
 と、言うと、あまりにも馬鹿にしすぎか。普通の用途なら、一眼レフの画質なんて必要ないからなぁ。
 そして、最後に決定権を握るのは財布の力な訳なんだしね。


 あ、さて、かなりどうでもいいことだけど……どいつもこいつも、カメラに「X」の字が入りまくってるな。
 軍クラ的には、Xなんて実験機ってイメージなんだが<その発想もおかしい

2013年1月27日日曜日

1月のフィルム分⑥

 で、今月の現像分最後の写真。(もの凄い勢いでフィルム一本終了しない限り)
 プロビアで撮ってるクセして、全然そう言う味のしない写真ばっかですね! だからカラーネガで充分なんだよ!
 とか言ってると、いざリバーサルが欲しくなった時、リバーサルなんて残ってませ~んってなると困るので頑張って撮るよ!



 なんと言いましょうか、こんな写真ばっかです。
 まぁ、シャッター切るだけなら簡単ですよ。そんなもんですよ。写真……

2013年1月26日土曜日

インスタントカメラとレンズ付きフィルム

 通称使い捨てカメラの事を、インスタントカメラと呼ぶ人が実に多い。

 フィルムの交換が出来ないフィルムカメラの事を、レンズ付きフィルムと言う。
 インスタントカメラは、ポラロイドやチェキなどの撮ってすぐに現像できる方式のカメラの事だ。

 で、使い捨てカメラが今、どんだけのメーカーから出てるかなぁと思ったら、二社しかない!


・コダック
http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/consumer/snapkids/index.shtml
フラッシュ800
15m防水

・富士フイルム
http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/index.html
写ルンです1600 Hi-Speed
水に強い写ルンです New Waterproof
写ルンです シンプルエース
写ルンです 400エクストラ

 いや、普通のフィルムも先細りの中、この二社が頑張って出しているだけでも御の字ですよ。
 多分、使う事ないけどね(ん


 インスタントフィルムも、IMPOSSIBLE(http://the-impossible-project.com/)か、富士フイルムのチェキ(http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/film/instant/index.html)しかないからなぁ。
 中古カメラは相当量流通しているし、HOLGAやLomo LC-A+をインスタントカメラ化するキットも売っているから、撮影そのものは苦労しないと思うけど……
 一応、デジタルインスタントカメラ(=プリンタ付きデジカメ)として、ポラロイドからZ2300とかZ340とか出てるけど、まぁ、何というかだねぇ。

 撮ってすぐ、プリントできるのは楽しそうだけど、そういうのは、パーティとかで、周囲に友達がいて……って状況で初めて活躍するものだからなぁ。とか考えると、もの凄く気分が落ち込むので、考えない事にした。
 チェキ安いよチェキ……とか思ったけれど、暗くて固定焦点で……って考えると、写真そのものの楽しさはどーだろうなぁ。
 SX-70を持つのは、もはやファッションだしなぁとか色々考えてしまう。


 いやいや、プリントを手に入れるなら、モバイルプリンタ(ポータブルプリンタ)でいいんじゃない? ってんで、探してみたけど、今やそう言うプリンタってビジネスライクの高級品を除いて、よく聞くメーカーからのラインナップってないのね。
 あっても、年賀状作成用ぐらいで……

 この前、雑貨屋さんで富士フイルムのPivi MP-70が三千円でたたき売りされていた。アレって、IrDA(赤外線通信)が使えないと全く役に立たない。
 PictBridgeをIrDAに変換する「IR-100」なんて装置に魅力を感じた時期があったけど、今はiPhoneなんで全く興味ないさね。

 次に登場するモバイルプリンタと言えば、ポラロイドのPoGoシリーズやGL10-Jなんだけど、これも最近見かけないねぇ。
 いやまぁ、デジタルプリント出来る装置なんざぁ、何処にでもありますからなぁ。プリントを求めなくなった訳ではないが、「いま、ここ」と言う需要はあんましないのかもね。

 とは言え、現況と比較して、ポラロイドにしても(女子高生がよく使っていた)使い捨てカメラにせよ、「共有」って言う視点は一つもぶれちゃぁいないんだな。
 それが、広く、早く、お手軽に出来るようになった事は、社会的にはいい事だし、実際、世の中には写真の上手い人間が大勢いるって事を知ることになる訳なんだし(ん

 こう言う視点から捉える、「写真そのもの」って言うのは、もはや内容の問題じゃなくて、存立の問題なんだよね。
 「写ったモノ」じゃなくて、「写すコト」が、本質に近い意味になる。
 考えてみよう。そうした写真が、数年後、鑑賞に堪えるほどの内容を持っているだろうか?
 勿論、それは否定的な意味ではない。
 常に消費され、押し流されて行く写真――一つ一つは意味があるはずなのに、遠くから眺めれば、随分多くの写真が、FacebookやらInstagram、或いはFlickerやらのサーバの中で死蔵することになる――プリントされない、家から外に出ない、数多くのフィルム写真と同じように。
 そうした、あるのかないのか分からない写真というのは、多くの歴史や情報を含んでいる筈なんだ。

 人はみんな死ぬ。運命の時が来れば。
 その時まで、人間は多くを見て、感じ、記憶する。そうして構築された己の世界というのは、他の何者にも完璧な形で手渡す事が出来ない。
 出来ては崩れ、そして、またゼロから作り出されていく。
 そうした知識構造の漸進化と言うのは、半ば、写真にも存在するのではないか?
 撮影した瞬間に切り捨てられた情報が、例えばその次の瞬間であるとか、カメラの背後での出来事とか、そうした選択された情報が、海底のマリンスノーの如く、サーバの底に層を成す。
 人間も――文化や知識と言うのも、似たような構造なのではないかと。

2013年1月25日金曜日

1月のフィルム分⑤

 ドール撮影はやっぱり今ひとつだったけど、気を取り直して、散歩、散歩。

 しかし、調子に乗ってるときは、一ヶ月に三本ぐらい撮れるけど、今回はなかなか進まず、スローペース。
 何とか、今月の一本と言う事で、月一ペースは維持しているけど、来月は厳しそう。大丈夫か?

 うんぐうんぐと、構図ばかり考えていて、構成を考えられない私です。
 もっとドラマチックに! とか、人間を撮らない写真は、遅かれ早かれ厭きるよね。

 と、色々言われるし、その通りだと考えるけど、スナップの名手よろしく、人の写真は撮りにくいもの。
 肖像権とかで訴えられたら、絶対に負けるし、基本的に挙動不審な人間なので、何もしてなくても、職質とかされやしないかとか思うと、全然心休まらない。
 ロバート・キャパが、戦後日本に来て「日本は写真家の天国だ」とか言ってましたが、今は地獄だねぇ。下手に子供の写真なんか撮ったら、確実に逮捕、拘束、前科一犯ですよ。
 いやぁ、怖い。怖いから、写真撮れない。


 プライバシー権がどうのとか、自意識過剰だとか、何か疚しいことがあるのか、とかそういう事を言うつもりはないけど、つまらん時代になったもんだ。

 ただ、六十年前の写真に写った子供を見て、その写真に価値があるのは、その子供が追跡不可能だと言うことにあるのではないか?
 インターネットが発達した今、そんな写真でも、ひょっとしたら誰であるか特定できてしまうかも知れない。否、デジタルネイティブな世代だと、産まれたときから(親が用意した)Facebookのアカウントがあって、赤ちゃんの頃から、写真が集積されていたりして、容易にその歴史を追跡できてしまう。
 怖いとは言わないし、それはそれで楽しい未来だが、想像力で遊ぶ事が出来なくなる、明け透けな日常と言うのは、醒めた目で見ると虚しい。


 ある特定の人生が彩りに満ちて見えるのは、概ね脚色されているからだ。
 大きな事件ばかりに遭遇している人生だって、(そうは見えなくても)大半は何でもない日常で満たされている。
 「自分史」って言葉が流行っているのか(それとも流行らせたいのか)、自分の人生を装飾させたい人ばかりだが、そういうのは「他人が見て楽しそうに見える」事を目標にしてしまう。

 人に「自分は幸せだ」と言っても、己に向き合って、「俺は幸せなのか?」に回答できなければ何の意味もない。
 そういう事をやっていると、高度経済成長期や、バブル期にありがちな「俺はコレを所有した」事に注力するようになる。
 当然、写真もそのようになる。
 それが果たして豊かさなのか……

 何であるか分からないものが、そこにあったのだと言う感覚は、写真を見る態度として残しておきたいものですね。

2013年1月24日木曜日

【CP+の前に恥を掻こう】APS-C一眼レフはどうなる?

副題:果たして私は逆神になれるのか!


 ニコン限定の話で、しかも噂話をまるっきり信じるなら、①D7000はディスコン ②D300Sの後継は出ない。と言うことになっている。
 そーなるとAPS-Cのカメラで残るのは全部エントリーモデルになる。(CP+でD7100だのD8000だのが出れば話は別だが)
 とはいえ、そう考えると、D600なんて中途半端なモデルが出てきたことにも納得できるなぁ。

 フルサイズ三本立ては、キヤノンの1D、5D、6Dでもある事だし、そこからすると、APS-Cで高性能を求める必要はなくなる。
 要は、ミラーレスが軌道に乗れば、エントリーの一眼レフっていらないんじゃね? って事だ。
 事実、ニコンもキヤノンも無理矢理ながらミラーレスを出している。

 キヤノンのミラーレスに全く魅力はないが、ブランド力で売り抜いていくだろう……
 否、そんなことよりも、今まで散々渋っておいたんだから、余程素晴らしいカメラが出るんだろうと期待したところに、あんなカメラを投入したんだ。焦っているように見えるのは私だけじゃあるまい。
 この辺については、ここ一、二年の展開を見守ることにしよう。

 などと堂々と言っているが、APS-C上位機種である7Dの後継機は近く出てくるらしいので、逆神化しそうではあるが……気にせず話の続きを書く。

 思うに、ミラーを有り難がる人と、フルサイズを有り難がる人は被っている。
 どっちでもいい人は、軽く小さなシステムを望む。
 となると、APS-C一眼レフは遠きにせよ消える運命にあるのではないか。

 開発/製造リソースには限りがある。そうなると、その配分をどうするか? と言う問題になる、三方面に分散するより、二方面で戦った方が楽で安全であるのは明らかだ。
(市場そのものは拡大したわけじゃなくて、層が流動したと見た方が正しいだろうしね)
 エントリー一眼レフより、フルサイズ高級機の方が利幅が大きいのは間違いない。ミラーレスも今後増えてくる。そうなると、中長期的に見て、中間層をどちらかに編入してやるのは充分考えられる。
 この想像は、当然、APS-C一眼レフの衰退ありきで考えた結果だが、D4、D800、D600、D7000、D5200、D3200と、V2、J3、S1と言うかつてない程膨らんだラインナップが、そろそろ整理されなければならない。
 今年一年で、どうこうなるとは思えないが、フルサイズの充実を見るに、APS-Cの今後が気になる。


 他のメーカーの動向はどうだろう?
 オリンパス(4/3、m4/3陣営)ははっきりしている。
 2010年10月29日発売のE-5と、2008年12月20日発売のズイコーデジタル 14-54mm F2.8-3.5 IIが最後だ。しばしばE-5の後継機が話題になるが、それは夢物語ではないだろうか。


 ソニーは、フルサイズのα900を2008年10月に出すと、後継機種としてα99を去年の10月に出している。
 ただ、APS-C機のラインナップも去年の上半期までに三機種が更新されているし、APS-C機が衰えるかどうかは、今のところ分からない。
 一昨年の10月発売のα77の後継機が今後、どのタイミング出るかどうかで判断できるだろうか?

 一方、ミラーレスのNEXは矢継ぎ早に新作を出している所を見ると、ミラーレスが主戦場なんだなぁと言う印象が強い。
 例えば、NEX-5Nは一昨年の9月発売、後継の5Rは去年の11月と言うペースだ。翻ってα33やα55の2010年9月の発売に対し、現行のα57は2012年4月、α37は2012年6月に発売されていて、エントリー機種の優先順位は、NEXの方が高いのは間違いない。


 次にリコー/ペンタックスなんだけど……
 いきなりフルサイズは厳しいだろうなぁと言いつつ、645Dなんてあるから、化けるかも知れない。(と言っても、一般人が買うような商品じゃないが)
 正直、戦略が見えてこない。
 ぶっちゃけ、「リコーに吸収されて良かった!」って言えるのはお金の問題であって、そのように実感できる機種は、リコーからもペンタックスからも出ていない。
 要は、「経営体力(HOYAのお目こぼし)さえあれば、単独でK-5IIもQも開発できたよね?」って気分。
 細かいところを見れば違うのかも知れないし、「門外漢が何言ってる!」って怒られるかも知れないけど、(いい意味で)ペンタックスらしい商品だなぁと思えるのだから、悦ばしくもあり、少々残念な所でもある。

 Qが一発屋じゃなかったのはよい事だけど、かといって、ミラーレスの主力だって言うには弱い商品だし……ニッチな所に這入り込んで行くには最適な商品だと言えるけど。
 そう考えると、K5II/K5IIsのルートもそのセンで行くのかなとも思える。つまり、フルサイズほど大きいのじゃないけど、本格的な一眼レフが欲しいって層に訴えていくニッチな……


 シグマは……どうするんでしょう?
 ミラーレス作るなら、DP1~3に力を入れていくんじゃないかなぁ。アレコレ手出しできるかなぁ。
 むしろ、見てみたいのはFoveonセンサー載っけたフルサイズの一眼レフだなぁ(願望)

 他にもサムスンだの、富士フイルムだの、ポラロイドだのがミラーレスに参入(予定)している。
 フジとポラロイドは兎も角、サムスンが這入り込んできたのは意味深い。つまり、光学的なノウハウと言うハードルが低いのだ。
 そうなると、ただの電気屋さんでも作れると言える。(実際、デジカメ黎明期、様々な家電メーカーがコンデジを作っていた)
 今後は、中国の微妙なメーカーからもミラーレス出てくるんじゃないかな? 一応、フィルムの一眼レフ作ってるぐらいなんだし。


 「フルサイズ嫌いみたいな事言っときながら、フルサイズ押しかよ!」とか言われそうだが、流れがそうなっていそうだ。その辺はお間違いないように。
 願望と予想は別だ。

 そこで、しばしば聞かれる話が、EVFの応答速度や、AFのスピードぐらいしか一眼レフが勝てる分野はなく、そうしたものは、技術革新により遅かれ早かれ、一眼レフに追いつく。と言う事だ。
 勿論そうだ。
 だから、最終的に一眼レフが(主戦場から)消えるのは間違いない。ここで論じているのは、消えていく順番である。
 消えるというのは語弊があるが、例えば、腕時計は今や携帯電話に置き換えられ、話題になるのは所有価値としての高級品ばかりだ。
 レンジファインダーだって、作っているメーカーは限られているし、それらは決して安物として売っていない。

 こう言う言い方は怒られそうだが、D4を買うシロウトは、それがプロの持つ機材だから買っていると言う部分がある。
 そう言う層の為の商売は、しぶとく生き残っていくだろう。
 では、一眼レフがAPS-Cである事に有利な点はどこにある?

 そうした流れの節目に入ってきているのは間違いない。
 大きな事件でも起こらなければ、ここ数年で、流れははっきりと見えてくるのは断言して良い。




 さて、もう少し先(ひょっとしたらこっちの方が早い)の未来に関してもう一つ。
 フルサイズのミラーレスである。
 ソニーがRX1と言うフルサイズのコンデジを出せたのだから、遠くない時期にお望みのカメラが出てくるのは想像に難くない。
 そうした商品が出てきて、更に、プロユースに踏み込んでいくのはまだ先の話かも知れないが、今の技術の延長線上には、そうした商品が存在する。その頃が、一眼レフの終焉である。

 ただ、デジカメの世界にはもっと野心的な試みもなされている。何処かの時点で、革新的な商品――ピント合わせ不要で、高速度撮影の中から好きなタイミングを選ぶようなカメラ――などが出てきたら、またそれはそれで面白い未来が待ち構えている。
 期待はどんどん裏切ってくれた方が嬉しい。

2013年1月23日水曜日

1月のフィルム分④~ドール

 Rollei35でドール撮影は出来るのか!?
 前にもやったけど、ピントが今ひとつ怪しげだったので再挑戦。今回は、ISO400のフィルムなんで、前より絞り込めるはず!


 と勢い込んでいきなりミスる。
 手持ちのストロボは、すぐにスリープに入るので、手動で一度起こしてやらないと、フィルム撮影の時しくじるのだ。
 で、上がった写真がホラーだったので掲載。
 世の中には、夜動く人形とか、メリーさんから電話が掛かってくるとかあるらしいのだけど、もの凄く羨ましくて仕方ないのですが……


 そういうのは兎も角、最短撮影距離が0.9mなので、全然近づけない。絞った分ちょっと誤魔化して、近づいて、こんなもんの写真が限界。
 ストロボも目一杯だけど、こんなもん。(バウンスさせてるけど)
 いやぁ、デジカメは偉大だわ。

2013年1月22日火曜日

50mm利きレンズ

50mm利きレンズ
http://togetter.com/li/440727



 みんな、レンズについて、ぐだぐだ言うけど、実際見分けが付くの? むしろ、分かった所で、人が分からないんじゃ、あんまし意味ないんじゃないの?
 とか思ったので、利きレンズをやってみた。
 正直言うと、自分でもシャッフルされると、何が何だか分からなくなる。

 今回比較に使ったのは、以下の四本のレンズ。大体同じアングルで、同じ絞りで撮影した。

・AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)
・SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] ModelA16
・Ai Nikkor 45mm F2.8P
・Planar T* 1.4/50 ZF


 既にTwitterでやってしまったし、写真もPicasaに飛べば分かることだが、初見の人は、一度、ここの写真だけで、見比べてみて欲しい。


一枚目


一枚目の一部拡大



二枚目


二枚目の一部拡大



三枚目


三枚目の一部拡大



四枚目


四枚目の一部拡大




 さて、区別は付いたでしょうか?
 なんか、ちょこちょこ埃とか載っかっててご免なさい。むしろ、解像感のテストだって事で、大目に見てやって下さい。

 ここまで見た上で、区別が付かないのは、写真が悪いからだとか言われそうだ。
 そういうのはあるかも知れんなぁと思いつつ、素人ならレンズの違い云々を語った所で、無駄な話だな!
 と言う事も言える。
 区別が付いたにしても、相当頑張って見ないと分からんとか、「あんまし変わらねぇなぁ」とかってなるなら、一本のレンズに何十万も掛けるのは痛いなぁと。




 回答は下の方に……





























 さて、回答。
①Ai Nikkor 45mm F2.8P

②SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] ModelA16

③Planar T* 1.4/50 ZF
④AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF) の順番で並べました。
 冷静に見ると、18-200の解像度はイマイチですな。



 かなりどうでもいい話だと思うけど、以下に、メーカーラインナップが存在している40~60mmが撮れるレンズを一覧表示してみた。
 ここにレンズベビーやら何やらと言ったトイレンズを入れると、とんでもない数になるので、とりあえずここまで。


AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
AF-S DX Zoom-Nikkor 17-55mm f/2.8G IF-ED
AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR
AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED II
AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR
AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
AF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-ED
AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D
AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G
Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
Ai AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF
AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
PC-E Micro NIKKOR 45mm f/2.8D ED
Ai Nikkor 50mm f/1.2S
Ai Nikkor 50mm f/1.4S
Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S

17-50mm F2.8 EX DC OS HSM / EX DC HSM
17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM / DC MACRO HSM
18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM / DC HSM
18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM / DC HSM
18-200mm F3.5-6.3 II DC OS HSM / DC HSM
18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM / DC MACRO HSM
24-70mm F2.8 IF EX DG HSM
50mm F1.4 EX DG HSM
APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM
APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM
MACRO 50mm F2.8 EX DG

Makro Planar T* 2/50 ZF.2
Planar T* 1.4/50 ZF.2
ULTRON 40mm F2 SLII N Aspherical
NOKTON 58mm F1.4 SLII N

AF18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO
18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD
SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF]
SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II VC LD Aspherical [IF]
SP AF60mm F/2 Di II LD [IF] MACRO 1:1
AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical [IF] MACRO
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
SP AF28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO

AT-X 165 PRO DX
AT-X 16.5-135 DX
AT-X 535 PRO DX

以上

2013年1月21日月曜日

1月のフィルム分③~車のお話でも


 基本的に車そのものに対する興味は殆ど無いので、何処の何かは知りませんが、古い車はいいですね。(古いカメラを褒めるソレと同じ目線で)
 それに比べて、今の車が、三十年後も愛されるかどうか怪しいですね。(と言うと、音楽やら何やらを想定してしまうのですが、それはそれで、年寄りが若いときに同じ事を考えていたんだろうけどね)
 ただ、HVにせよEVにせよ、バッテリーがヘタレるんで、年式が古いと中古価格は二束三文になるそうな。そうなると、流通価値がなくなって廃車にするしかなくなる。(同じく、ニコンのD1が今更売れますか?)
 CO2(と言うか、使用エネルギー)は、製造時の排出量を考えると、早々に乗り換えずに長年乗り続けた方が良さそうなのですけどね。
 猛烈な勢いで叩かれた「エコ換え」を思い出しますね。


 あ、さて、このボロボロの車ですが、この駐車場の近所に、クラシックカーを再生させる工場があるみたいで、ピカピカになった(クッソ高そうな)車を見かけます。
 いやぁ。いい趣味ですね。

 トヨタの若者向けキャンペーンを「若者にそんな金あるか」と馬鹿にする向きもあり、そういうのもあるなぁと思うわけですな。だって、車検代だの税金だの……ガソリン代に駐車場代とか考えると、毎回カメラかレンズが買えるわけだし、車一台分超えるカメラなんて滅多にないですからね<そーじゃない
 でも、AKBよろしく、信じられないものに信じられない金額を掛ける人いるじゃないですか。「若者はお金がない」と言うのも確かにそうなんだけど、それだけが原因とするのも痛いものがあるなぁと。
 当然、ドラえもんがのび太に「免許ないでしょ?」と馬鹿にしたところで、「車乗るって格好いい」なんて方向に思考が向けられるとは思えないけどね。

 何やら、フォーディズムとポストフォーディズムの悪いドコ取りしてるような感じがする。
 「買える」にも「買いたい」がなければ意味はないし、「買いたい」も「買える」がなければ意味はない。同時に考える頭がなければ、どちらの論も絵に描いた餅だ。

2013年1月20日日曜日

単焦点コンパクト・デジタル・カメラ

 シグマからDP3 Merrillが発表されて、焦点距離が35mm換算で75mmになるって言うんで、こりゃぁ大変だなと。
 何が大変なんだって言うと、単焦点レンズ三本持っていくより、カメラ三台の方が便利なんじゃないかとか思えて来るからだ――ん~まぁ、カメラじゃらじゃら持っているのは無様だと言われればアレですが。

 ってことで、単焦点のコンデジの中で高級品の部類に入る、七点のスペックを紹介。
 いやぁ、全部撮り比べできればいいんですけど、財力的に一台も買えないよ! ってんで、貧乏人は楽器屋の前の黒人の子供みたいに、スペック見て、あれやこれやと夢想するしかないですな。

メーカー名前有効画素数 / MPセンサーサイズ焦点距離(35mm換算) / mmFSS 1/secISO感度
RICOHGR DIGITAL IV101/1.7281.9200080-3200
SIGMADP1 Merrill46APS-C282.82000100-6400
SIGMADP2 Merrill46APS-C452.82000100-6400
SIGMADP3 Merrill46APS-C752.82000100-6400
SONYDSC-RX125Full3524000100-25600
富士フイルムX100S16APS-C3524000100-25600
LeicaライカX216APS-C362.82000100-12500

 長々と色々書いてみたけど、居酒屋政談みたいになったので全部消した。
 こういうコンデジはレンズ勝負だなと思った。
 SONY以外は光学屋さんだし、SONYのレンズ作ってるのはツァイスなんだし、って事で、生半可なメーカーじゃ手を出せないんだろうなぁとかね。
 かといって、ニコンだのキヤノンだのが作らない事考えると、パイもそんなに大きくないんだなぁとも。

 それでも決め手は、デザイン云々なんだなぁ。ライカは持っているだけで許される感じがあるので、まぁよいとして、昨今の似非クラシックデザインってどうなの? とも思いつつある。
 出始めたときはええなぁと思いつつも、革新的なデザインってのは結局ないんだなぁとも。

 一眼レフにしても、コンデジにしても、古いデザインに収斂するのは、それが一番優れたデザインだからと言われればそうなのかもしれないけど、デジタルになって設計の自由度が変化したのだから、もっと前衛的なデザインのカメラが……ってそれはデジカメ黎明期に、カンブリア大爆発をしていたな。
 PenとOM-Dの二本立てブランドって、戦略迷走してない? って話にも通じるけど、結局、金を持ってるジジイ相手の商売なんだとか思うと、なーんか、楽しくないなぁ。

 それに比べると、シグマの妙に安っぽいデザインって交換持てるなぁ……とか言いつつ、ああいうの、見た目勝負(=金持ちに見えるか)だし。とか。
 結局、高い(って事が有名な)カメラは高いってだけで、七難隠すところあるからね。
 夢も希望もねぇなぁ。


 最後に、真面目にレビューらしい事を書くと、マニュアル撮影のしやすさとしては、RX1がよかった。(カメラ屋でいじっている分に言う事だから、一日持ち歩いたら、どんな気分になるかは知らん)
 次点で、X100だなと。
 この二つを選んだ理由は、単に絞りリングがあるからなんだけれどね。
 X100はレンズが薄いって言うのと、絞りリングの掴みの部分が、下から指を伸ばさないといけない構造になっているから、左手を左側から伸ばす僕の持ち方だと、上手くリングを操れない。
 あと、露出表示は、普通に-0.3とか、+1.6とかって出てくれた方が嬉しい。X100分かりにくい。

 画質については知らん!
 フジノンか、ツァイスのゾナーかと聞かれると、ついつい後者を選びたくなる。まぁ、値段が倍ぐらい違うからね!

2013年1月19日土曜日

1月のフィルム分②

 続きです。
 写真貼るだけで、ひとネタ仕上がるから楽だよね<だったら、もっと写真撮れよ!


 洗い張りってヤツです。着物になっているのを分解して、もう一回反物に直すと言う事が出来るのです。


 擬セルポートレート。


 しつこくテレビ塔。

2013年1月18日金曜日

WB=ホワイトバランスの話~正確な色


 しょーじき、どーでもいい話。
 と、言うと、叱られそう。

 でも、印刷でもしないかぎり殆ど必要ない話だよ。

 大体はオートホワイトバランス(AWB)と、現像でどうにかなる。
 「後でどうにかなるからって、問題を放置するのは良くない」と言う精神論は好きじゃない。データ上ほぼ同じ結果になるなら、楽な方がいい。楽なのが駄目だと言うなら、デジカメを投げ捨てて、セーム革で銀の板磨いていらっしゃいと。
(こう見えても化学の出なので、お金とドラフトチャンバーさえあれば、やれるんですよ。つかやりたいんですよ!)

 今のデジカメのオートホワイトバランスは優秀で、水銀灯や演色性の悪いLEDなどよっぽど特異な照明でもない限り、大体上手く行くものです。(完璧だと言えないのは分かりますが)
 仮に思った通りに行かなくても、現像の時に好きなように動かしてやれば、意外な発見もあって楽しいですよ。
 むしろ、ここでの微調整で、自分の好きな色に持って行く作業って結構好きなんですけどね。(と言って本気で追い込むのは、よっぽど調子のいいときだけですが)


 それに、ホワイトバランスを本気で求めるなら、グレーカード使うとか、カラーメーター使うなりするべきなんだけど、そういうの面倒くさいじゃん。(お金掛かるし)
 モデル立てて個人撮影やるとか、スタジオに籠もってブツ撮りやるって言うんじゃなかったら、そんな暇ないでしょ? スナップショットにせよ、オフ会で遊ぶなりにせよ。

 コスプレっぽいモン撮ってたときに、一度グレーカード持ってったけど、全然使わないの。
 しかも、照明の色温度が統一されていないとか、自然光と照明が混じるとか、そんな風になると、立ち位置によって、WB崩れるし……ってんで、超役に立たない! (単に、一人で焦ってる可能性もなくはないが)
 そういう場面にでも、人を待たせて優雅に撮影できるメンタルの持ち主なら構わないんだろうけどなぁ。


 と、ここまで言うけれど、印刷する上、色の再現性がどうしても必要な場合は、やっぱりWBは気にしなくちゃいけないんだろうけどね。
 そうなると、照明もヘンテコなもの使えないし、何だかんだでカラーメーター使いたいし……ってなる。
 そうした上で、ディスプレイも安いものを使っていてはならない。表面上似たようなスペックなのに無駄に高いディスプレイが売っているが、あれは色再現性を高めたタイプなんですよ。
 そんでもって、そのディスプレイのキャリブレーションをやって……って事をして、印刷物と編集環境の色彩を統一させるんですよね。
 そんでもって、写真集作る場合なんかは、印刷所選びから初めて、気に入った色を出してくれる所で、何度も校正刷りを経て、「この色!」って印刷物を得る訳なんですよ。

 何もそこまで……って言うんだろうけど、これは一種の「証明」なんですよね。その「証明」って作業は、一つの点でも手を抜けば、他の全ての部分が怪しくなってしまう。
 (その色の)「確からしさ」は、工程を経る毎に低下していきます。努力しても低下の度合いを最低限に止めるだけです。だから、一度落ちた不確実さは、他で頑張ればリカバリーできるって事はない。


 印刷しなくたって、色を気にした方がいいだろ! って意見も分からない事はないけれど、他の人のディスプレイの設定を、我々がどうするって事は出来ない。
 だから、自分のディスプレイで「完璧!」と思っても、人の家のディスプレイで見ると「イマイチ……」ってなりかねない。
 これは、どんな優秀な機械を使っても無理なものは無理なんだから、(正確な色再現は)諦めるしかない。



 写真は科学的――光学的、(物理)化学的、電子工学的――な芸術だ。だから、肝心要の部分(プンクトゥムや決定的瞬間など)以外は、全て科学的に再現できる。
 論理的に無理なものや変わりのないものを、精神論でねじ曲げようとするのは、科学に反する。
 追求すべき所は、徹底的に追求すべきだし、必要性のない所に力を注ぐのは無意味だ。
 科学は、その中間点と言うものを本来とるべきではない。予算の都合などにより、制限を受けることはあるだろうが、己の恣意的な事情によって決定されるべきではない。
(尤も、必要性を何処に求めるかって所に、人の個性が表れるのだけど……)



 長々書いてきたけど、日本人男性の22人に1人は色覚に何らかの問題がある(仮に日常生活に支障がないにしても、他の21人とは違う色を見ている)のだから、自分の意図した通りに見えない人は、案外多いと言える。
 フィンセント・ファン・ゴッホが色盲だったなんて説もある。動物によって認識できる色の波長が異なる――そういう所からすると、"健常者"の言う色が本当に正しい色だと断言は出来なくなる。

 仮に何もかもが"正常"(せいぜい多数派と言う意味だが)だとしても、「その人がどのように受け取るか」って問題、例えばクオリアの次元まで下りてくると、何一つ確かな事は言えない。
 赤いリンゴを赤としてみているその色は、他の人には青色なのかも知れない。単に、その色を「赤」と命名しているから、双方食い違った意見にならないだけで……

2013年1月17日木曜日

1月のフィルム分①

 そんな訳で、Rollei35Sでのお写真。
 フィルムはPROVIA400Xを入れました。撮影時期は、先月の上旬から今月上旬まで。







2013年1月16日水曜日

写真さえ撮らない

 誰が最初か知らないが、写真はカメラを持たなくてもなんとでもなる。
 私があれこれ言うのもナンなので、リンクばかりずらずらと並べます。

Joachim Schmidtを知っていますか?(前編)Do you know Joachim Schmidt?
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/07/16/do-you-know-joachim-shimidt/

Joachim Schmidtを知っていますか?(後編)Do you know Joachim Schmidt?
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/07/20/do-you-know-joachim-schmidt/


カメラを使わない作品 第1回 ファウンド・フォト
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/08/16/without-camera-found-photo/

カメラを使わない作品 第2回 ファウンド・フォト(2)
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/09/12/without-camera-found-photo-2/

カメラを使わない作品 第3回 ファウンド・フォト(3) Works without Camera #3 Found Photography 3
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/10/12/works-without-camera-3/

カメラを使わない作品 第4回 ケッセルスクライマーの仕事(前編)
http://betweenthebooks.com/wordpress/2012/11/26/works-without-camera-4/



別の場所で撮影される『ブラインド・カメラ』
http://wired.jp/2010/04/21/%E5%88%A5%E3%81%AE%E5%A0%B4%E6%89%80%E3%81%A7%E6%92%AE%E5%BD%B1%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%80%8F/

 他に、トーマス・ルフの「jpeg」シリーズなんてのもあります。

 極端な事を言うと、その写真が決定的であるとか、突き刺すものを持っているとかは、写真家としての能力の外側で発生している。
 偶然カメラに写った決定的瞬間は、それを意図しなかったからと言って、人に与える影響が変化すると言う事はないように。

 撮影者の情報を全くブラインドにした状態で、その写真に引き込まれるような事があれば、それはやっぱり「本物」なんだ。
 例えば、不出来な料理でも、その不出来さ故に、人の記憶や想いを想起させられるのであれば、それはよい料理と言える。

 写真は、撮影者が何を意図したか、と言う事そのものは特に意味がない。その意図を写真に込め、それがそれを受け取った人間にどのような影響を与えるか? に掛かっている。
 いわば、作意は自分が作品を作り続けるために必要な機械であって、素材ではないだろう。

2013年1月15日火曜日

Rollei35町歩き用ツール(GPSとか撮影データを記録するツール)のコード

 このブログで<code>タグを使うとおかしな事になるので、そのまんまのテキストで書いておきます。
 あと、コードはあんまし綺麗じゃないけど、その辺も目を瞑って下さい。

 それなりの知識を持った人だけ利用して下さい。また、このコードを流用して、何らかの不具合が生じても、何人も責任を負わないものとします。


①このまま使う場合、以下のコードをコピペしたhtmlファイルを作って、各自用意したWWWサーバに置いて下さい。多分、これだけで動作するはずです。
 <script>タグは<body>内にも仕込めるので、JavaScriptが走るなら、ブログ内でも正常に動作するはずです。

② 「var mailto = "mailto:";」を「var mailto = "mailto:自分のメールアドレス";」に変えると、メーラーを立ち上げたあと、メールアドレスを設定しなくてもよくなります。(スパムが増える可能性が高いですが……何処ともリンクしないようにして、放り込むフォルダ名をランダムな文字列にする事をお勧めします)

③「<option value="500">500</option>」の所を増やしたり変更すれば、シャッタースピードの項目を変更できます。

④「<option value="2.8">2.8</option>」の所は絞りです。


⑤function shutter()の所を

function shutter() {
    document.mailer.datetext.value = document.mailer.shuttsp.value + "%09" + document.mailer.fnumber.value + "%09" + document.mailer.lens.value + "%09" +  document.mailer.latlng.value + "%0D%0A%0D%0A"+ String.fromCharCode(13) + String.fromCharCode(10) + String.fromCharCode(13) + String.fromCharCode(10)+ document.mailer.datetext.value;
}

 に変更して、
<select name="lens" size="1">
<option value="50mmF1.4">50mmF1.4</option>
<option value="24mmF2.8">24mmF2.8</option>
</select>

 を追加すると、レンズ交換式のカメラでも利用できます。

 では、以下にコードを残します。

//////////////////////////////////////////
//ここから
//////////////////////////////////////////

<html>
<head>
<title>Photo Data</title>

<script type="text/javascript"><!--
window.onload = function(){
    navigator.geolocation.watchPosition(update);
}

// 位置か検出されたら緯度、経度、誤差と時間を表示
function update(position){
    var lat = position.coords.latitude;
    var lng = position.coords.longitude;
    var acc = position.coords.accuracy;
    document.getElementById("pos").innerHTML = lat+","+lng+","+String.fromCharCode(13) + String.fromCharCode(10)+(new Date());
}

//メールの所
function gotomail() {
  var mailto = "mailto:";
  mailto = mailto + "?subject=Photo Data&body=" + document.mailer.datetext.value;
  location.href = mailto;
  document.mailer.datetext.value = "";
}

//まとめるところ
function shutter() {
    document.mailer.datetext.value = document.mailer.shuttsp.value + "%09" + document.mailer.fnumber.value + "%09" + document.mailer.latlng.value + "%0D%0A%0D%0A"+ String.fromCharCode(13) + String.fromCharCode(10) + String.fromCharCode(13) + String.fromCharCode(10)+ document.mailer.datetext.value;

}
// --></script>
</head>


<body style="background-color:#eee;">
<FORM NAME="mailer" METHOD="post" ACTION="" ENCTYPE="text/plain">

<div>SS</div>
<select name="shuttsp" size="1">
<option value="500">500</option>
<option value="250">250</option>
<option value="125">125</option>
<option value="60">60</option>
<option value="30">30</option>
<option value="15">15</option>
<option value="8">8</option>
<option value="4">4</option>
<option value="2">2</option>
<option value="1sec">1sec</option>
<option value="2sec">2sec</option>
<option value="4sec">4sec</option>
<option value="8sec">8sec</option>
</select>

<select name="fnumber" size="1">
<option value="2.8">2.8</option>
<option value="4">4</option>
<option value="5.6">5.6</option>
<option value="8">8</option>
<option value="11">11</option>
<option value="16">16</option>
<option value="22">22</option>
</select>

<br>
<br>
<br>
<input type="button" name="sht" value="Shutter" onclick="shutter()">
<br>
<br>
<textarea name="datetext" Style="width:300px;height:100px;ime-mode: active;"></textarea>
<br>
<br>
<input type="button" name="sub" value="submit" onclick="gotomail()">
<br>
<br>
<br>
<textarea id="pos" name="latlng" Style="width:300px;height:30px;ime-mode: active;"></textarea>

</form>

</body>
</html>

//////////////////////////////////////////
//ここまで
//////////////////////////////////////////

2013年1月13日日曜日

Rollei35町歩き用ツール(GPSとか撮影データを記録するツール)

 フィルムカメラで撮影したデータを一々記録するの面倒くさいって思ったことはありませんか?
 否、そもそも、そんなモン記録してどーするんだよ! って話ですかね?

 僕は細かい性分なので、スキャンした写真には、Exifを入力しています。
 使うツールは、F6ExifGeoSetterです。
 F6Exifは、撮影データを、GeoSetterはジオタグ、著作権がらみ、タグを入力できます。

 さて、そんな時、撮影データ、つまり、シャッタースピードと絞り、撮影時間、撮影場所をどうやって記録すればいいんでしょうか?
 って事で、作ったのがこのツール。

 ここ(http://persephone-bot.toypark.in/)に置きました。無料サーバなので、広告の内容に責任は持てません……
 先に書いておきますが、このツールを何らかの不具合が生じても、何人も責任を負わないものとします。

Rollei35用で作ったので、他のカメラは知りません(ん
 また、いきなり、位置情報とか聞いてくるけれど、OKとしておかないと、GPSが働いてくれません。

 ブログ内にも設置出来ましたが、「いきなり位置情報聞いてくるブログとか気持ち悪いだろ……」って事で、別のサーバに置きました。


①プルダウンメニューからシャッタースピードと絞りを選択します。

②「Shutter」ボタンを押すと、選択したシャッタースピードと絞り、撮影時間、(GPS対応機種なら)現在位置の緯度経度が、テキストボックスに記録されます。

③テキストボックスを選択すると、内容を追記することが出来ます。(何処で何を撮ったかとか……)

④「Shutter」ボタンは続けて押す事が出来ます。
 新しい情報は、古い情報の下に追加されます。(追記した内容も消えません)
 但し、ブラウザが勝手に再読み込みとかすると、内容が全部消えてしまうので、早めに次に進んで下さい。

⑤「submit」を押すと、メーラーが立ち上がります。任意のメールアドレスを入力して、送信して下さい。

 以上。

 一番下のテキストボックスは無視して下さい。(消そうとしたら上手く動作しないんです)
 自分用に設置したり、コードを改造する方法等については、多分、明日、説明します。

カメラ自身は写らない

「カメラ自身は写らないんだから、カメラの性能の方が大切だろう」
 と、言う意見には、「カメラの値札は写真には写らない」の一言で尽きる。

 いや、レンズもファインダーを覗くだけで、被写体が輝いて見えるレンズ、そうでないレンズとあるから、確かに性能の違いは、生成物に多いに影響を与えるのは分かる。
 しかし、重箱の隅をつついたようなレビューを見て、「コイツらに利きレンズ、利きカメラをやったら何処まで答えられるだろう?」と思う事はないだろうか?

 充分に承知している人が、「空気感」や「ヌケ」と言った言葉を使うと、テレビで初めて聞いた言葉を使いたがる子供のように、難しい顔をして「このレンズは……」と語り出す人がいる。そういうのを見ていて、「ああ、なるほど」と手を打つ人がどれぐらいいるだろう?

 カメラの趣味とは、畢竟、格好を付ける趣味である。
 スペックによって、ブランドによって、値札によって、歴史によって人は格好を付けたがるものである。

 「女子カメラは、『写真撮ってる私可愛い!』だろコノヤロウ」なんて意見もありますが、そんなコト言うなら、クラシックカメラ持ってるヤツも、フルサイズのデジイチ持ってるヤツも「こんな経済力あるオレ格好いい!」と言うのになる。
 オレは表現やってるんだ! とか言ってる人間が、カメラをセーフティブランケットとするような場合は、そんなに珍しくない。
 だからといって、写真が下手だとまでは言わないが、自分のファッションは認めても、人のファッションを否定するというのは、いい歳扱いた大人のやることではない。


 いわゆる「女子力」の為だろうと、それを自身で楽しんで、それが己の幸せに繋がるのであれば、他人がとやかく言う事ではない。
 女性の間で流行るファッションを差して、「男の俺から言わせると、全然可愛くないし」とか言う"モテない男"の言葉は、決定的な女性理解を欠いている。
 「社宅や団地の主婦連が隣近所の収入を気にする」と言うイメージから、女性は他人からどう見られるかを過剰に気にすると思い込む男子は多い。しかし、実際の所、いい歳こいた男が、友人知人の勤めている会社がどうだとか言う見苦しい話をする事は、それほど珍しくない。(傍で聞いていて反吐が出るが)
 そういう所からすると、"みみっちい人間"の存在は男女どちらも大差なく存在している。

 それならば、経済力なんかで誇る事よりも、センスで誇る人間の方が余程好感が持てるのではないだろうか? そのセンスを理解出来るか出来ないかは兎も角……

2013年1月12日土曜日

一眼レフを買う奴が増えてるらしいけどスマホのカメラよりいいの?

一眼レフを買う奴が増えてるらしいけどスマホのカメラよりいいの?
http://blog.livedoor.jp/news23vip/archives/4376490.html


 「何がいいのか?」の定義によりけりだなと。

 フェラーリがいい車であるのは否定しないが、タダでくれてやると言われても、欲しいとは思わない。(否、許されるなら転売目的で有難く頂くが)
 それは僕の趣味でないからと言う事に他ならない。
 逆に、ハッセルブラッドに三桁万円のデジタルバック付けたのあげると言われれば、悦んで飛びつく。
 それは僕の趣味だからだ。

 フェラーリの良さは、車好きにしか分からないし、ハッセルブラッドやライカの良さは、それを持つ者や、持とうと思う者にしか分からない。
 自動車の趣味の外側にいる人に、プリウスとの優位性を示すことは出来ないのと同様に、一眼レフの事なんか一つも考えない人にとって、別に一つとして「いいところ」はない。
 だから、単に「そんなにいいの?」と言われる人に説明するのは、無駄な事かも知れない……


 私は、あるとき、バイクに興味を持った時期が僅かながらある。
 バイクに乗っている人に、その話をしたら「やめたほうがいい」と、その理由をあれこれ説明してくれた。
 今はバイクに乗らなくなったと言うなら兎も角、当人がその「やめたほうがいい」趣味の世界にいると言うのは、どうにも理屈の合わない事だ。
 詰まる所、僕が同好の士になる事を断固として避けたかったのだろう。
 多くのバイク乗りの人に失礼かも知れないが、僕の脳裏の中で、バイク乗りと言うのは「そういう狭量な人」と言う印象が抜けないでいる。

 あらゆる趣味の世界、初心者が這入り込もうとするとき、「興味本位が……」と腹を立てる馬鹿がいるが、人間興味を抱く所から始めなくて、何からスタートになるのだろうか? 興味本位こそ大歓迎である。
 体育会系のノリで上級者が初心者をいびるったり、また、閉鎖的な趣味となると、参加自体を拒む事もあるが、それはその趣味を荒廃させるだけである。
 間違っても、「お前の程度なら、スマホで十分だ」などと口走ってはならない。


 それと、写真の友を探すとき、あまり難しい事を要求する人間、自分のスタイルを押し付ける人間は、遠ざけておいてよい。具体的には私のような人間だ。
 「写真は難しいよ」と言う心の裏には、「その写真を趣味としている俺は頭がいい」と言う自惚れがある。
 そのような類の人間は、総じて、人の写真に否定的で、高圧的だったりする。写真に限らず、そう言う趣味人を何人か見た事がある。
 所詮は趣味だ。趣味が高じるのは、楽しくなった後からで良い。

 こう考えよう。
 今、車を所有せずに、カーシェアリングに切り換える人が増えている。都内に住んでいれば、公共交通機関とタクシーで済んでしまう。それと似たようなもので、子供の写真は大抵、写真館で撮れば事足りるとも言える。
 カメラを所有すると言う事は、車を所有する事と大きく変わらない。

 そして、例えば、車が好きだと言う事は、車を改造したり、速く走ったりすると言う事に限らない。
 何の変哲もないオバサンが、コンパクトカーに乗って、あちこち出かけるのが好きだと言うのも、車好きである事に違いない。
 だから、何を持つ、何を撮る、と言う事に関して、カメラの趣味とは……と言う事をアレコレ言うのはよそう。
 子供の写真を撮りたいだけの人に、「時代を貫く写真を撮れ」とか「決定的瞬間を逃すな」とか言う事を言っても仕方ない。
 そして、それを目指した人間が偉いというわけでもない。


 そうなると、あと、残りは、何に幾ら使えるのか? と言う話になる。
 「タバコを何本お吸いになりますか?」のコピペ、AKB版では「ベンツは握手してくれないだろ」と言うオチがあるが、カメラもそこに落ち着く。
 これも、金を掛けたから偉いと言う話にはならないのだけど。

 初心者がいきなりハイアマチュア、プロユースのカメラを買うと、「初心者じゃ使えないよ」と妬み言をぼやくジジイが沸くと言うが、ああいうのは基本、ゴミだから無視すれば良い。
 カメラを買う人が増える事は良いことだ。それが高額であれば高額であるほどよい。
 カメラメーカーが儲かれば、それだけレンズやカメラの開発に落とされる金額は増えるのだから。

2013年1月11日金曜日

新奇な被写体

 貴方はブログをやっていたとしよう。主に自分の写真を人に見せるためのブログだ。
 あるとき偶然、何かのキャラクターを写真に収めたとしよう。
 それがどういう具合か、その手のファンからのアクセスを多く集め、お褒めの言葉を沢山頂いたとする。
 それに気をよくして、貴方は、そのキャラクター或いは、同種の写真をもっと多く撮る事を第一に考えるようになる。同類の方々からのアクセスは、貴方の期待に応え伸びたとしよう。

 そこで、はたと考える。果たして、彼等は私の写真を見て悦んでいるのだろうか? と。
 はっきり言おう。それはない。彼等はそのキャラクターの写真が欲しいだけで、ある一定のクォリティさえ確保していれば、誰がどんなカメラで撮ろうと知った事ではない。
 貴方が渾身の力を入れて撮った風景写真より、適当な気持ちで撮ったキャラクターの方が、人々のウケがいいのは明白だ――そのジャンルが盛り上がっている間は。



 変わっている、珍しいと言うだけで、シャッターを切るのは二つと半分の意味で危険だ。

 第一に、その写真を見た人は、何を見るだろうか? 写真ではなく、被写体を見る。
 つまり、それは貴方以外の誰かが撮った写真でも問題ないはずだ。もっと言えば、貴方よりも写真の腕の立つ人がいるなら、わざわざ貴方が撮る必要もないと言う事だ。

 第二の理由は、それでも貴方が"変わっているモノ"の写真を撮りたいと言う動機に関わる。
 それは、「私はそれを見た、体験した」と言う主張の為の写真になる。そうなると、写ってさえいればよく、写真そのものについて、何一つ顧慮せずにシャッターを切る事になる。
 いや、日常、色々な場面で撮影する事もある。記録のため、友達に自慢する為、近況報告の為、様々な事情で、そのような写真を撮る事は、デジカメ全盛のこの時代、誰も咎める事ではない。
 だがしかし、そうして撮った写真を、「作品」と呼んでしまうのは、(アウトサイダーアート的な理念を持つならいざ知らず、)いささか感性を疑う。
 「変わったモノを見かけた」事に対して、"真の写真を撮りたがっている人"が抱くべき事は、「私は(かつて)被写体を目の前にした」と言う感慨ではない。

 最後の二十パーセントの意味だが、これこそが危険のエッセンスであり、あらゆる創作、表現に通ずる隘路である。
 それは、珍しさや目新しさが目的になってしまう事である。
 何かを作るとき、「何故それを作るのか?」には、何らかの思想や、動機、目的があるはずである。
 "人にそれがウケた"事に気をよくして、ウケばかりを狙うと、目的を見失う。

 いや、人を驚かせるのが目的だと言う人もいる。しかし、純粋に人を驚かせて云々と言うなら、ストリーキングでもやればいいのだ。それを選ばず、何らかの方法を選んだ時(勿論、無数の選択肢の中で全裸になる事を選ぶ時もだが)、それが他より優れているなどと考えた理由があるはずである。
 その理由を早々に手放してしまうと(あった事さえ意識しないと)、驚きが目的化してしまう。そして、遂には手段を選ばなくなる。
 そうしたとき、犯罪的な行為か、低俗化か、さもなくばマンネリ化により、人々の支持を失う事になる。

 マンネリとは、様式化の事である。
 人々の支持を失うマンネリと、様式化した芸術と何が違うかと言えば、それは思想の有無となる。

 ここで言う思想とは、一部のポストモダニストどものよく使う、難しい言葉を使い、口舌を尽くして、どうにかこうにか自尊心を維持しようという"テクスト"ではない。
 それが言葉に出来るから偉い、出来ないから粗野であると言う比較は惨めだ。
 素晴らしいものは、当人が語らなくても、それを見た頭のいい人、本当の意味で頭のいい人が、胸に落ちる言葉を見つけ出してくれる。

2013年1月10日木曜日

Rollei35S

 このカメラ、本当にいいんですよ。
 フィルムカメラは、細かい事を考える人ほど使うべきだと思う。

 一つのものを、頑張って撮ろうとする。頭に大体のイメージはあるけど、なかなか上手く行かないときがある。
 デジカメだと、その場でそれが確認できるから、撮れるまで何枚も、何枚もシャッターを切る。
 でも、そう言う場合、家に帰って現像しようとすると、何一ついいものがない!

 要は、撮れないモノは撮れないのだ。
 だから、「撮れないモノは撮らない」と言う態度は、少なくともスナップをやっている人間には必要なんだと考えている。
 その点で、このカメラは潔い。
 シャッタースピードは1/500秒までしか上がらないので、開放絞りで撮る事は滅多にない。
 基本的に、絞って撮るカメラだ。ボケは必要ない。
 距離は目測だ。距離計などない。
 最短撮影距離は0.9mなので、小さなモノは撮れない。

 撮れないものだらけのカメラ故に、様々なモノが撮影対象になる。何でも撮らないと何も撮れないからだ。
 掌に収まり、ほどよい重量感が、握りしめる手を安定させる。
 ISO200のネガフィルムを入れれば、露出が多少いい加減でも充分に写る。
 解像度は悪くない。
 そう言うカメラだ。




 沈胴式レンズなので、携行するとき、レンズが邪魔にならない。
 ストロボも使えることは使える。(あんまし使わないけど)
 露出計は割と正確なので、別途露出計を買うなんて事はしなくてもいい。





 カメラは何かと大きいのが素晴らしいみたいな事言う人がいるけど、街をブラブラしながら撮るのは、やっぱりこう言う小さいカメラだ。





 って、何か写真、出せよって話だが、大体月1本ペースでフィルムを消費しているので、その時or何かの機会で紹介していく事にしよう……

2013年1月9日水曜日

百均の三脚

 特にコレと言った事情もなしに、ダイソーとセリアで卓上三脚買ったんですよ。
 せいぜい、ガチャガチャで出てきたペンタックスのミニチュア載っけられたらいいかなぐらいの動機で。

 それが以下二つ。
 
 思ったほど絵にならんし、カメラ載っけるにも不安定なんですよね。どっちも。

 左の方は、雲台がしっかりしてて、足が不安。足の開き方も不均一だし。
 右の方は、雲台ゆるゆるで、足はなんとか……高さが足りない。

 足を伸ばさなければ、右の方が使えるかなぁ程度です。
 コレだったら、ペットボトルを三脚代わりに使えるキャップの方が使えるんじゃないの? ってレベル。
 コンデジでも使わない方が良いです。(せいぜいトイカメラ用)


 と、言うのはまぁ、実はどーでもいい事で、実際、買ってから何ヶ月もネタにしてなかったぐらいなんですが、同じものを先日ビックカメラで見かけたんです。
 それが、ハクバの「eポッド2」と「eポッド2ライト」です。それぞれ、1,470円と630円なんですよ。
 ついでに、ダイソーで売ってるフレキシブル三脚(多分、前二つより使える)も、ハクバでは525円
 買っちゃう人いるんだろうなぁ……

 これだけで終わるのもナンなので、少しは有効活用を考えようかなと。
 左のタイプの三脚は、雲台だけは割としっかりしているからなぁ。
 そんなわけで裏を覗くと、こんな風になっていて、ドライバー一つで簡単に分解できそう。


 
 で、分解したのが、コレ。
 
 おねじがφ3.8mmのナベネジと言う、イマイチ規格が分からないネジを使っている。
 底の部分の外径は24mm、内径は20.5mm、深さは4mm強でした。


 で、真っ先に思い浮かぶのはペットボトルのキャップに固定する事。
 とは言え、「レンズマン」とか「ボ撮ルンです」なんてちゃんとした製品があるのだから、そっちが言いに決まっている。
 むしろ、自分の手で作ったいい加減な器具に、大切なカメラの命を預けるのは、精神衛生的によろしくない。

 で、次に思い浮かんだのが、ネオジム磁石を付けるというモノ。ここにはまる大きさの磁石(ドーナツ状で皿ネジで固定可能)の値段を調べたら、420円と出たので、そこそこ使えそうかなぁ……と言う訳には行かないな。
 そんな強力な磁石、精密機器に近づけられるはずねぇだろ!

 じゃぁ、ホームセンターなんかで売ってる吸盤でも取り付けるか? って事になるけど、あの手の吸盤って、あんまし信用してないんだよねぇ。
 クリップに固定するって言うのは、やっぱり既製品があるから、そっちをお勧めするとして……


 車載カメラ……はやめておこう。モノは百均だ。雲台が壊れる。
 いい絵撮りたいなら、普通にGoProかアクションカム買えよ。


 あと考えられるのは、ベランダに固定して定点観測台にするかだなぁ。
 三年間露出を続けたピンホールカメラみたいな……って、それはカメラ自体を固定すればいいか。
 或いは、三脚穴付きのWebカメラ使って……とも思ったけど、あの手の製品は固定方法いろいろあるから、よっぽど特異な所に固定しようってんじゃなきゃ、「既製品買えよ」ってなるしなぁ。

 正直、何一つまともな事が思い浮かばない。仕舞いには、これまた百均の突っ張り棒を買ってきて、固定して極めてみすぼらしい一脚を作る事も頭に浮かんで来る始末。

 現在、活用方法を検討中。

2013年1月8日火曜日

トリミングの話

 カメラ持って外に出て、やぁやぁ、今日は良いモノが撮れたぞと思って、家に帰ってきたとしよう。
 メディアからパソコンに落とした時、構図がイマイチだなぁと思ったらどうします?

 不作だ! って言って消してしまうのも、アリと言えばアリなんですが、それって、自分の失敗を「黒歴史」の一言で片付けて何にもなかったような顔をするのと一緒じゃないですか?
 成熟と言う言葉で、人生から学ぶことを拒否した人は、それが十代だろうと老人だし、俺はまだまだだと思えば、齢八十を超えようと若者だ。

 と、言う事で、その写真から何かを得る事が必要だ。どうするか?
 ちゃっちゃとトリミングとか、水平出しとかしちゃえばいいんです。

 邪道とか言っている人間には好きにさせておきましょう。せいぜい自分好みの道を王道と名付けていればいいさと。

 いや、ちゃんと構図を考えて写真が撮れればいいけれど、そのセンスを磨くには、やっぱり自分の写真を見直して、反省しなくちゃいけない。
 見るだけで、ああ、ここはこっち側の方が……とか言っていても、頭に残るモノじゃありません。実際その絵を作って、その目でイメージを確認した方がいいに決まっている。


 また、構図は考えていたけれど、様々な制約上、それが出来なかった……と言うときは、トリミングするときのイメージを先に持って撮影すればいいんですよ。
 「この写真は正方フォーマットにしよう」って決めておくとかね。
 こんな例を出すのは尊大すぎかもしれませんが、アンリ・カルティエ・ブレッソンの「サン=ラザール駅裏」はトリミングされているんですよね。
 でね、それは何故かというと、柵越しで撮影していて、その柵が映り込んでしまっていたからなんだそうです。カルティエ・ブレッソンは、その完成のイメージを持った状態で、トリミングする事を見越した写真を撮っていた訳なんですね。
 重要なのは手段じゃなくて、どのような表現をしたいかなんです。


 さて、結局、手段そのものは写真に残らない。
 トリミングしても大きく引き延ばさない限り分からない。
 だから、やっていいのか? って話にするのは嫌だけれど、手段について何か偉そうなコトを言うには、余程特異なコトをしなくちゃいけないんだと思うんですよ。

 JPEGで撮ってますって言うのが自慢になるのは、撮った写真を締め切り直前の新聞に載っけられますとか、そんなレベルの話じゃないですか。(それが職業として決定的な技術になる訳ですが)
 「オレは一発で決めたぜ」とか、「緊張感がある」とか言うのは、ダゲレオタイプだの何だの、撮影までに相当な苦労をするような写真に限って言える事で、そんなチョットばかりの不自由さで威張られても、何も届いてこないんですよね。

 「写らない」事に対して文句を言うなら、そんなチマチマした事なんかより、もっと言うべき事があるんじゃないのか?
 花の写真撮ろうってんで、花壇の中に足を踏み入れる馬鹿者とか、鳥の写真が撮りたいって言うんで、爆竹で鳥を脅して飛び立たせるカスとか、電車のために、人の畑の中とか、線路内に立ち入って写真を撮るゴミとか……

 鉄道自体は嫌いじゃないけど、撮り鉄やってる人間のマナーの悪さは、見るにつけ、聞くにつけ、嫌悪感は増すばかりで、写真撮ってる人間がコレなんだから、知らない人はもっと気持ち悪がっているんだなぁとか思うわけですね。(勿論、「そう言う人は一部の人間だ」と言う意見を、頭ごなしに否定しませんが)
 その話は、長くなるからやめるけど、この前なんか、どっかの学校の同好会で、顧問まで一緒になって線路内に立ち入ったって言うじゃないですか。大人にもなっても、好きな相手の困ることやって、自分を満足させるだけなんて、ストーカーと同じじゃねぇかと。

 カメラに限らず、歩道とか公園とか走っているランナーが、対向の歩行者を邪魔だなぁって目で見るとか、ピストに乗ってる人間が公道で危険な走り方をするとか、はたまたコスプレしたオバハンが秋葉原の歩道で露出してたとか、そう言う話はよく聞くし、たびたび見るわけですね。


 日本人は、"自分がしている事と違う事をする人間"を攻撃したがるって言うけれど、言ってみれば、それは予防線なんですよね。
 熱心に電車の写真取ってる奴がおるってのを、「ああ、鉄道が好きなんだなぁ」って大目に見ておいて、実際、こう言う事になっている。


 一部の馬鹿が、その趣味全体の印象を悪くして、仕舞いには何らかの規制が入ったりするわけですよ。でも、知らない人間には、一部なのか全てなのか見極めようもないし、被害者にそれを要求するのは、賞味期限切れの牛乳並べてたスーパーが「賞味期限を確認しないから悪い」って喚くのと同じでしょ。
 あいつらと俺は違うって言って納得するのは、本人だけ。だけど、そのように主張できるように、自分は人の道を外れてはいけない。

 表現の自由という言葉は、一つの権利であり、権利というのは他の誰かから与えられたものではない。
 だからこそ、己の手で保全しなければならない。



 とかまぁ、言ってみたモノの「俺は大人だよ」ってタイプの人間が、アレコレどーでもいい事に口を出して大きな顔しているのもアレだし……
 例えば、僕に「人から見られたらどう思われる」的な事を言っていた"大人の人"が、影でこそこそ似たような事、いやもっと悪い事をやっていたとか知っていると、上記の"モラル"云々は、本気でどうでもいい話になってしまう。
 対等な関係で、お互いにきちっとした事を言い合える友達を作るか、それが難しければ孤独にやっていくしかないかなぁ。人の事を憂えた所で、何が変わるわけでもないのだから……

2013年1月7日月曜日

この前のレンズと、HOLGA HL-Nとの比較

 この前作った、TOGODO NEW MK LENS 50mmF5なんだけど、トイレンズと考えれば……と言いつつ、じゃぁ、トイレンズと比較してどうなのか? とか思ったので、さっさと比較してみた。

 と言っても、手元にあるトイレンズは、HOLGA HL-N 60mmF8.0だけなんで、ちゃんとした比較になってないかも。

 何はともあれ、前作ったレンズで更に撮ってみる。




 あー、最近、ドール撮るのに情熱が沸かない。前は、結構やる気出ていたんだけどなぁ。
 とぼやきながら数カットだけ撮影。
 見ての通り、撮影距離が40cm前後で固定という素晴らしいレンズです。
 この前に、Rollei35Sでドール撮ってみたけど、こっちはこっちで、最短撮影距離が90cmだから、撮れる絵が限られすぎて困る。

 で、次が、HOLGA HL-N。
 このレンズは、HOLGAのレンズを使っておきながら、期待したような汚い写りにならないってんで、急遽、周辺光量落ちを起こすためのリングを作ったり、その用途向けのレンズを作ったりした経緯がある。
 ただ……ちゃんと写すつもりのカメラが、実はアレだった。って言う所にHOLGAの魅力があるのだから、「何が何でもダメな写りにしたい!」って言うの"やらせ"っぽくて好きになれない。
 むしろ、「ダメなモン作ったけど、案外マトモに写った」の方が、"自然"なんじゃないかとか。
 まー、自然である事が正解だって訳じゃないんだけどさ。

 手持ちのレンズは"写りがいい"ダメなレンズである。
 尤も、HOLGA自体120フォーマットのカメラだし、周辺光量落ちに関しても、フルサイズのカメラ中心に考えているかも知れない。APS-Cのカメラは"おいしい"領域を使っているから、こう言う事になるのだろう。
 と、ご託を並べた所で、作例。

 作例って言葉自体どうなん? と突っ込まれると、ご免なさいするしかないですね。
 ええ、まぁ、常に本気で撮れよってね。

 難しい所は兎も角、暗いよF8.0! ファインダーの中真っ暗だよ!
 ストロボも背後へのバウンスじゃ利かないんで、壁に当ててみたり、ISO800まであげてみたりと、色々大変。
 この前の、スナップショットカメラの件だけど、最低でもF5.6は必要だよ……となると、やっぱり絞り機構も入れなくちゃいけなくなって……って、凡庸なカメラになるよ!

 その話は兎も角、拡大すると、ピンが甘いです。むしろ来てません。
 レンズがそうだからってのもあるし、最短撮影距離が50cm(本当か?)ってのもあって、こちらもかなり苦戦。
 ドール撮影用に丁度良いレンズってないもんですかね? って、普通のレンズを買えばいいことですが(汗

 で、比較になったのか? って話なんだけれど、これじゃぁ、比較も何も……
 どっちが面白いか? ってなると、自作したレンズの方が、いろんな意味で楽しいですね。
 「HOLGA HL-Nイラネ!」って気持ちいっぱいですが、どうしましょうか?

2013年1月6日日曜日

クリップオン・ストロボ一覧

 たまには装備品がらみのネタを落とさないと、アクセス数が稼げないからね。
 とか、適当に憎まれ口を叩いてみます。

 最近ストロボをネタにする事が多いので、投下します。
 如何に安く目的の撮影をするかより、如何に安く高価な機材を買うかって方が、カメラ趣味的には好ましい話題なのでしょう。(憎まれ口その2)

 他に、トイカメラ用のストロボやら、スレーブ専用なんてのもあるけど、際限がないので表から外しました。

 ガイドナンバーは最大になる数字を選んでいるので、どの画角での数値かは不問。
 対応メーカーがどうのって書いてあるけど、ニコンのスピードライトをオリンパスのカメラに付けたってどうにでもなるんだから、参考までに……とかいい加減な事を言ってみる。
 ホットシューが通常の形(ISO 518)でないのは、Nikon1とSONYのふたつのみ。SONYの場合は、組み合わせが乱脈なので、各自、カメラごと、ストロボごとに判断して貰いたい。

 価格は2013/01/05現在、価格com調べ。送料、手数料は含まれていない。
 複数メーカーに対応の場合、価格は、平均値を計算。
 首振りは、固定の場合が×、上下のみの場合が△、上下左右の場合○とした。振り幅に関しては考慮していない。

メーカー名前GN
(ISO100・m)
首振り価格 / \CanonNikonNikon1オリ/パナPentaxSONY
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富士
フイルム
EF-424223711------
富士
フイルム
EF-202012570------
富士
フイルム
EF-X2020×17766------
リコーGF-13017800------

 この調子で、ネタに困ったら、マクロレンズ一覧だの、望遠レンズ一覧だのってのをやる予定。

2013年1月5日土曜日

内蔵ストロボ用デフューザーの自作

 昨日、TwitterやG+で報告した、内蔵ストロボ用デフューザーの件です。
 結果を言うと、デフューザーと言うよりも、バウンサーと言う方が正しそうなモノになりましたが……

 今回使用したのは綿棒の容器。
 大きさは、φ85mm H.80mmのものを使いました。(300本入りがこのサイズ)


 で、図に描いたとおりに凹字状に切り込みを入れまして、真ん中の飛び出た部分がホットシューに刺さるようにします。

 左が15+15+18+15mmで、右が65mmなのは、単に真っ直ぐ切れてなかったと言うだけです。±2mm程度の誤差では問題ないって理解でお願いします(汗

 完成図が以下の通り。




 このままでは、殆ど効果がないので、200x77mmに切ったトレーシングペーパーを貼り付けました。

 先ずは、デフューザーなし=露出(発光)補正なし


 次に、デフューザー+トレペ=露出(発光)補正+2.0

 う~ん。気持ち改善したかな? いや、あんまし変わってねぇなぁ。

 ってことで、70x77mmに切ったアルミホイルを中に突っ込んで、バウンスさせることにしました。
(追記:アルミホイルは、下半分を覆うように貼り付けました)
(撮影距離が変わってしまったのは、確認せずに写真撮ったせいで、他意はありません)

 デフューザー+アルミ=露出(発光)補正+1.3

 やっぱり、バウンスさせるのが一番だな!

 調子に乗って、もう一つ行きます。
 さっきのは縦向きだったので、光は左手の壁に当たりました。この例では、天井にバウンスさせて撮りました。

 先ずは、内蔵ストロボをストレートにぶつけた場合。


 次に、バウンスさせた場合。


 良い感じに光が回り込んでくれていますね。髪が柔らかく写るようになりました。
 いやまぁ、普通に三千円ぐらい出して、デフューザー買えよって話ですが、今回は、材料費はほぼ無料。
 レンズに十万使えても、三千円とか五千円とかそのぐらいのアイテムってなんか、微妙に惜しいよねって事で。



※なお、この改造を参考にして、カメラ並びに周辺機器に不具合が生じたとしても、何人も責任を問われないものとします。