2013年3月18日月曜日

またフラッシュばなし(ガイドナンバーのこと)

 ざっくりガイドナンバーの計算の話。
 計算については、はあちこちで出ているので、気になる人は参照して頂戴。

 一応、式はこんな感じ。
 F値 = GN / 撮影距離 x √( ISO感度 / 100 )

 要は、絞りとISO感度を同じ土俵の上に載っけて、GNと付き合わせれば適切な距離、または絞りが分かるって話ですね。
 絞り値が固定で、距離が縛られる場合は、割る数字を絞り値にしてやれば、適切な距離が出ます。
 複数のストロボを使う場合は、各ガイドナンバーの二乗の和の平方根となります。

 GNtotal = √( GN1 ^ 2 + GN2 ^2 + GN3 ^2 + …… + GNn ^ 2 )

 計算スクリプトとか必要ですかねぇ?
 余程な場面じゃないと使う必要がないんじゃないかと……

 何故、使わないのか?

①ストロボ直当てなんてやる?
 まぁ、やるっちゃぁやるけど、基本的にバウンスさせるよね? そうでなくても、デフューザーを使うよね?
 スタジオなら、ソフトボックスもアンブレラも使わないなんて考えられないよね?
 プロみたいに時間に追われるんじゃないから、トライアル・アンド・エラーでやってもいいんじゃないかな?
 (それこそ、プロは様々なライティングを試して、それを身に付けているので、トライアル・アンド・エラーと言えば、そうなのですけど)

②計算が当てにならないよね?
 多分、計算式はあるんだろうけれど……カメラより後方、或いは前方でフラッシュを焚いた場合、先の計算式は全く役に立たない。
 しかも、それが複数になると、もう、計算式はひっちゃかめっちゃか。
 人間がわざわざ計算することじゃないよ。

 スタジオで撮影する場合なら、フラッシュメーター(シンクロ接点のある露出計)を買うべきだろうね。(それでも参考程度と言えるのだろうけど)

 じゃぁ、スローシンクロとか、日中シンクロは? って話になるけど、それはまた、いつか書こう。



 とは言え数字が欲しい場面もある。
 トイカメラなんかは、直当てしたって全然気にしないぐらいだから、ガイドナンバーの計算は多少役に立つのかも知れない。

 HOLGAに、12MFCなんてフラッシュを付ける場合、F8、GN12に固定される。
 ISO100のフィルムなら1.5mで固定となる。ISO200なら、2.1mだし、ISO400なら3mとなる。
 今は入っているフィルムと一対一の関係になるから覚えやすいよね。

 次にくま35なんてピンホールカメラはどうだろう? F130だったりします。
 先ず、必要なGNを求めましょう。
 ISO100のフィルムなら、絞り掛ける距離を1で割れば良い。ISO200なら、1.4で割って、ISO400なら2で割ります。
 このカメラを使って、ISO100のフィルムで、距離2mの被写体を撮ると、GN260になります。
 おいおい、そんなバケモンのストロボがあるのかよ! となりますが、先の、複数のストロボを使う場合を考えてみて下さい。どの道、露出時間は長時間になるんだから、フラッシュを複数回焚けばいいのです。
 ストロボの必要数は、ガイドナンバーの二乗割る、フラッシュ一つのガイドナンバーの二乗で計算できそうですね。
 GN60のストロボが手元にあったとしましょう。実質、それを複数個焚く事と同じですから、計算式は、260^2/60^2となり、答えは、18.78回となります。
 つまり、19回焚いて、若干明るい程度の写真が撮れるはずです。

 残念ながら、GN60なんてストロボ持ってませんし、フィルムでやると、色々勿体ないので、以前自作したピンホールをデジカメに付けてやってみました。
 条件は、以下の通り。

絞り:F130
GN:40
距離:0.75m
ISO感度:200

より……
 √( 200 / 100 ) = 1.4
 130 x 0.75 / 1.4 = 69.6
 69.6^2 x 40^2 = 12.1

 と、言う事で、大体12回(カメラと同じ位置から)発光させれば上手く行けそうな予感です。

 やった感じがこんなもんです。
 まぁ……撮れていると言えば撮れているね。
(今思えば、デフューザーが邪魔だったのかも)

 こんな風にして、計算通りに撮影が出来ると、ちょっと楽しいかもですね。特にトイカメみたいな人力撮影となると、尚更ですね。

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