「最近思ったことだけど……コンデジはマクロを作りやすい」って話、どこまで真面目に理解している人いるかなぁ。と。
マクロレンズの説明は、カメラ屋なんかに行くと「接写できるレンズ」と言う程度の表現に収まっている。それでいいの?
勝手に一人でもやっとしているので、勝手に説明をする。と、言うか、あちこちに説明があるんだけど。
小さなモノを大きく写すって言うのは、どういうことだろうか?
イメージセンサーの大きさいっぱいに像を結んでいると言う事だ。
では、その状態とはどういう状態だろう?
質問を変えよう。全長5mmに折られた極小の折り鶴があったとしよう。これを画面一杯にする写真を撮りたい。フルサイズのカメラに市販のマクロレンズを付けた。それだけで撮影できるだろうか?
答えは、ノーだ。
フルサイズのセンサーは24x36mmの大きさを持つ。全長5mmを画面一杯に写すならば、センサー上の鶴の像は4倍以上にしなければならない。
だが、それを実現するマクロレンズは存在しない。(工夫すればなんとでもなるが)
センサー上(若しくはフィルム上)で結ぶ像が、現物の何倍の大きさになるのか? と言うのを撮影倍率という。
そのレンズが最短撮影距離で撮影した時の撮影倍率を、そのレンズの最大撮影倍率と言う。
マクロレンズは、この最大撮影倍率が1/2倍から等倍のものを指し、現在では殆ど等倍のレンズである。
と、いうことは、フルサイズのカメラで最大限撮影できるのは、24x36mmのサイズのものまでとなる。
では、先の鶴を被写体に、1/1.7型のコンデジで試してみよう。
センサーサイズは7.6×5.7mmである。これなら、等倍でも何とかなりますね――問題は、そのカメラのレンズが等倍に対応しているかどうかですが……そう言うカメラがあったとすれば、コンデジで撮った折り鶴の写真は、画面一杯まで拡大できるはずですね。
この違いを見て、「コンデジはマクロが得意だ」という意味になります。
また、フォーマットが小さければ、同じ画角での被写界深度は深くなりますから、その分ピントを合わせやすくなりますね。(と言うか、大抵の人は、こっちの説明ばかりですが)
知っていて何だという話ですが、割といい加減な知識でブログとか書いている人もいるんだよと――ああ、ここのことか。
マクロレンズで足りなければ、リバースリングなりベローズなり、顕微鏡用のアダプターを使うなり……と幾らでも方法はあるんですけどね。
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