2013年2月13日水曜日

しつこくマクロばなし

 「最近思ったことだけど……コンデジはマクロを作りやすい」って話、どこまで真面目に理解している人いるかなぁ。と。

 マクロレンズの説明は、カメラ屋なんかに行くと「接写できるレンズ」と言う程度の表現に収まっている。それでいいの?

 勝手に一人でもやっとしているので、勝手に説明をする。と、言うか、あちこちに説明があるんだけど。


 小さなモノを大きく写すって言うのは、どういうことだろうか?
 イメージセンサーの大きさいっぱいに像を結んでいると言う事だ。
 では、その状態とはどういう状態だろう?

 質問を変えよう。全長5mmに折られた極小の折り鶴があったとしよう。これを画面一杯にする写真を撮りたい。フルサイズのカメラに市販のマクロレンズを付けた。それだけで撮影できるだろうか?
 答えは、ノーだ。

 フルサイズのセンサーは24x36mmの大きさを持つ。全長5mmを画面一杯に写すならば、センサー上の鶴の像は4倍以上にしなければならない。
 だが、それを実現するマクロレンズは存在しない。(工夫すればなんとでもなるが)

 センサー上(若しくはフィルム上)で結ぶ像が、現物の何倍の大きさになるのか? と言うのを撮影倍率という。
 そのレンズが最短撮影距離で撮影した時の撮影倍率を、そのレンズの最大撮影倍率と言う。
 マクロレンズは、この最大撮影倍率が1/2倍から等倍のものを指し、現在では殆ど等倍のレンズである。
 と、いうことは、フルサイズのカメラで最大限撮影できるのは、24x36mmのサイズのものまでとなる。

 では、先の鶴を被写体に、1/1.7型のコンデジで試してみよう。
 センサーサイズは7.6×5.7mmである。これなら、等倍でも何とかなりますね――問題は、そのカメラのレンズが等倍に対応しているかどうかですが……そう言うカメラがあったとすれば、コンデジで撮った折り鶴の写真は、画面一杯まで拡大できるはずですね。

 この違いを見て、「コンデジはマクロが得意だ」という意味になります。
 また、フォーマットが小さければ、同じ画角での被写界深度は深くなりますから、その分ピントを合わせやすくなりますね。(と言うか、大抵の人は、こっちの説明ばかりですが)

 知っていて何だという話ですが、割といい加減な知識でブログとか書いている人もいるんだよと――ああ、ここのことか。

 マクロレンズで足りなければ、リバースリングなりベローズなり、顕微鏡用のアダプターを使うなり……と幾らでも方法はあるんですけどね。

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