こう、適当にRSSリーダーで引っかかる記事を見ていくと、2月に1回程度の頻度で、カメラ選びネタが出てくる。
んでもって、その中でわりかし見られる傾向は二つ。
①ミラーレス蔑視
②余裕があるならなるべく高いカメラを買え
って言うのがある。
①から言うけれど、ミラーレスで撮った写真と、一眼レフで撮った写真ってきっちり区別が付くの?
って話がある。そりゃぁ、まぁ、ああいう手合いが言う「性能」は、一眼レフの方が高いだろうけど、具体的にどのぐらいの人が、その「性能」を活かせてるんだろう?
ってことで、フルサイズ一眼レフとミラーレスのブラインドテストをやっているブログを見つけたので紹介。
おお『空』見よ~レンズ比較(http://sa55z.exblog.jp/17761855/)
・GF2 + Panasonic G20f1.7
・D700 + Sigma50f1.4
それぞれで撮った、三枚の写真が並んでいます。区別が付くかな?
そして、それを踏まえて、②の話になるのだけど、沢山お金を払えば、多分、「性能」は上がるんだろう。
でも、その「性能」って具体的に何なの? それがどれぐらい写真の画質に反映するの? そして、その画質が作品作りに於いて、重大な意味を持つの?
そもそも、そうした「性能」や「機能」って本当に必要なの?
多分、ああいう人は、そういう所でどもりながら、被写界深度がどうのとか、AFスピードがどうのと言うだろう。
確かに、そう言う部分があるだろう。だから、「よいカメラ」を欲しがる気分も分かる。
でも、それって、カメラに対するステータス性の言い訳じゃないの? ブランドもののバッグが優れているのは、それに対して"名前"が付いていると言う限りに他ならない。
確かに、いいものは長持ちするし、どんな服に合わせる事だって出来るだろう。しかし、近年の動向を見ると、一年遅れれば価値が大幅に下がるなんて話は、決して珍しくない。
それならば、無名でも技術のあるお店でスーツを仕立てて貰い、老練な職人によるハンドメイドのバッグを選ぶべきなのだ。
僕から言わせて貰えば、スナップショットには一眼レフなんかより、高級コンデジの方が優れているし、それ以上にRollei35Sの方が"性能"はよい。
「性能」とは、スペック表に現れるものでも、当然値札や看板に現れるものではない。
最後に、下世話な話で、「写真をやっていると、どうせ高いカメラが欲しくなるんだから、先に買っておいた方がいい」なんて言葉も聞こえる。
どうだろうか? D90を買った人が(レベルアップと称して)次に欲しがるのは、(その当時の主力であった)D700ではなく、その後に発売されるD600やD800ではないだろうか?
それに、別にカメラのレベルアップを求めるかどうかは、「写真趣味」か「カメラ趣味」かの違いによって、方向性が異なる。
D90を持っている人が、D5000やD7000を選ぶ可能性は充分にあるのだから。
さて、また、ファッションの話に戻ろう。
ファッション感覚という言葉は、概ね「軽薄で即物的な感覚」として馬鹿にされる。
しかし、形がない思想なんてものは、大体インチキ臭い騙しのテクニックだ。
服装に限らず、「自分はこういう人間である」と言うポーズは、全てファッションであり、自身を「ヲタク」だと強く自認すれば、それが自分の"格好"となるのだ。
だから、(滲み出る雰囲気を含めた)「外見」は重要である。
そもそも、高級な一眼レフを持ちたがるのは、自分は経済力があるのだと他の人に見せつけたいが為に持つ人が殆どである――そうでないアマチュアが多いなら、世の中はもっと上質な写真で溢れかえっているはずなのだから。
と、言う訳で、己のファッションに合ったカメラを選ぶのが肝要である。
そこには、当然、重たさや持ち運びのしやすさも関わってくる。
写真は、結局、撮るほどに上手くなるし、持ち歩く時間が長くなるほど、良い写真を撮るチャンスが増えるのである。
さて、そこまで話しても、迷うモノは迷う。
最終的には、予算に合致するカメラがどれか? と言う話になりそうだ。
ここで、僕が押すのは、一段階カメラのレベルを落として、レンズを余分に買うと言うことである。
レンズ交換式のカメラならば、レンズを交換して様々なシチュエーションで使い分けるのがよい。
大体、写真はカメラで撮る以上に、レンズで撮っているのだ。カメラを換えても、それが同じ規格のカメラである限り、レンズは使い回すことも出来る。
――と書くと、ダブルレンズキットでいいじゃないか? と言う話になりそうだが、僕はそれを買うなら、高倍率ズームを強く推奨する。
値段的に、大きな値段差はないし、どの道、レンズキットのレンズならば、純正もサードパーティも大きな性能差はない。
画質云々で言えば、確かに劣るかも知れないが、その分、フットワークや利便性、荷物の軽減が図れる。二本のレンズを持ち運ぶなら、それを一本にまとめて、他に好きなレンズを一本追加した方が絶対的に楽しく遊べるはずだ。
と、言う事で、次回は(過去にも同じような話をしたと思うけれど、)レンズの違いと、その前段となる基礎知識を書いていく。次に、具体的な値段差について、なるべくリーズナブルになるような組み合わせを考えていこう。
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