2014年3月31日月曜日

写真を見るって事は

 あ、さて……この前のこの写真ですが。

送信者 名城公園

 何がおかしいか分からないって人の為に、ネタバラシ。





 シャチホコと桜と両方ともにピントを合わせようと思うなら、絞り込んでパンフォーカスにしなければならないでしょう。
 でも、この写真では、手前の桜の背景はボケています。
 普通のレンズを使って、この撮り方は無理なんですね。
 要するに、僕がPCレンズ狂いってだけの話なんですが、こうした背景を知っている、知っていないは別にして、この写真はどうやって撮ったのだろう? と、考える事が重要ってお話。



 何か綺麗な写真を見たとき「綺麗だ」とか「行ってみたい」とか言うのが普通の反応。
 写真を撮る人にとっては、嬉しい反応の一つだろう。
 僕の写真の出来、云々は別にしてね。


 ここで写真を少しばかり囓った人はどういう反応をするかと言えば、「カメラは何?」とか「焦点距離はいくつ?」って事になる。
 でも、ぶっちゃけ、この写真は、焦点距離やカメラを知ったところで、何を理解できる訳でもないんだよね。
 と、言うよりも、写真の何を見ているわけでもなく、「綺麗」って言う「私は興味を示していますよ」って言葉が、「機材に興味がありますよ」って言葉に置き換わっただけなんです。


 もう一歩進むと、「この写真はどんな風に撮ったのだろう?」とか(スタジオ撮影の写真だと)「照明は何処から当てたのだろう?」と言う疑問に変わってくる。
 ここで漸く、この写真のピントの異常さのお話になってくる。

 尤も、そう言う写真のテクニックって段階で見ているだけでは、まだまだなんだなぁと思うところはあります。自分も"そうは言えども"なんだけどね。


 ここで、もう一つ進むと、「何故、このような撮り方をしたのか?」って話になってくる。
 桜が細かくある状況で、背景のお城まで被写界深度の中に入ると、極めてうるさい写真になると考えられる。
 かといって、シャチホコをボケボケにすると、眠い写真になってしまう。
 そう言う意図がこのテクニックの中に潜んでいる。(まぁ、そのお陰で中途半端な写真になったと言われれば、アッハイって言うしかないんですけど)
 ここまで来ると、上達が早いのかなぁと思うのですが、自分も自分で、やっぱり「どうやって撮ったのか?」に縛られてしまいますね。


 更に話が進むと、思想的にどうのとか、精神がどうのとかって話になりますが……まぁ、僕がとやかくいっても格好が付かないのでヤメにしておきます。

 なお、この写真の狙いの一つは、人間の視覚なんです。
 人間の目は、対象に対して都合良くその輪郭を抽出し、再構成して頭の中に描きます。
 恐らく、同じ風景を同じように見た人がいれば、こんなイメージで脳内に焼き付けられるでしょう。
 人間の"目"の嘘っぽさに近付こうとした一枚。

 そう言う言い訳も立ちますよって事で。