2013年8月14日水曜日

ソニーの「レンズカメラ」の噂とか

ソニーから大型センサ内蔵の「レンズカメラ」、iPhoneやAndroidと無線接続して撮影?(Engadget Japanese)
【噂】操作はスマホにおまかせなソニーのレンズカメラ「DSC-QX10」「DSC-QX100」(GIZMODO)


 こんな持ちにくそうな商品。本気なの?
 凄くキワモノ臭がするじゃない。上海問屋が売るような商品だよ。
 むしろ、上海問屋で売るなら高く評価する。

 とか書いて、万が一本気で販売して、そこそこの数が出たら怖いけど。


 第一報を見たのは、かなり前だった気がするけど……何にしても、本体なしのリコーGXRだなぁと。
 GXRの時にも考えたけど、こういうコンセプトは、カメラの可能性を考えるという点で面白い。


 フィルムカメラの場合、画質はフィルムを交換することで、画角はレンズで、本体はそれを制御する機能だのと分かれる。
 デジカメになると、カメラ本体とレンズの二つだけになり、本体がすぐに二線級に落ちると言う事態が発生した。

 まぁ、デジモノ自体の進歩が早いってのもあるから、そういうのも仕方ないけどさ。
 その点で言えば、GXRや今回のは、レンズも消費財にしてやろうという恐ろしいコンセプトとも言える。
 センサーが古くなったら、レンズ部分が使えなくなるからね。
 とは言え、"機能"を背負う部分である本体を、もっと耐久性の低い(消費サイクルの早い)スマホにしてしまおうって言うのは、評価すべき所なのかな。

 かなりいい加減だけど、こんな表を作ってみた。

サイクル価格写真への
影響
レンズ△~×
センサー○~△
ボディ○~×
画像処理××◎~△
通信機能×○~△×
画面
記録○~△×

 レンズは、写真に対する影響が大きい。良いレンズを使ったり、便利なレンズを使ったりと様々な場面で使える。そして、それらは長い間変わらぬ影響力を持つ。

 センサーについては、デジカメを10年以上使うってあんまり考えられないから△。

 ボディは持ちやすさとか色々あるからなぁ。
 どうしてもスマホに使いたかったら、ソレ用のケースも用意してだなぁ……ってテレやマクロや魚眼やワイコンを付けられるiPhoneケースとかあったなぁ。
 何れにしろ、商品の大型化が図られる事になるから、元のコンセプトからがっつり離れていくことになる。

 画像処理、通信、画面がスマホに乗っかっているから、この部分だけカメラから外してやれば良いんじゃない? ってのが、このネタのキモなんだけど……どうなのよ。
 Androidをカメラにぶち込むか、カメラの本体機能をスマホにぶち込むかの二元論しかないのかなぁと。
 確かに、3Gから4Gへの変化や、Wi-Fi使う場面もあれば、Bluetoothが必要になる場面もあるだろう。Instagramみたいにフィルターの更新が次々に出てくるとなると、アプリを使えるようにしたいのも分かるよ。
 でもなぁ、なんかアホ臭いかなぁ。
 逆に、カメラの中にスマホぶち込むスロット用意した方がスマートじゃない?

 記録ってのは、メディアのことだけど、もう、メディアの時代じゃないかも知れないって話だよなぁ。
 クラウドだのストレージだのに上げるまでの短時間を保持すれば良いんだから、数ギガのメモリがあれば丁度いいと言う所だ。
 ただ、これの落とし穴は、後々クラウド上でRaw現像をやりたいとかなると、膨大なサーバを用意しなくちゃならないって事になる。
 ソフトウェア的には、Lightroomをクラウドで使うイメージだから、月幾らって値段を取れば良いのだけど、記録容量となるとなぁ。
 Flickerがコケなければ、かなり良い線行ってたと思う。

 写真を保存、管理して、加工までやってしまう。
 一言で言うと簡単だけど、実際やろうとすると難しいんだろうなぁ。
 Picasaだ何だと、一応やっている事はやっているけど、理想像とはちょっと違うよね。


 こうしてみてみると、スマホとの親和性って、必要としているものが、単にスマホに乗っかってるってだけだよね。
 →それなら、カメラをスマホに載っければ良いじゃない。
 →いや、普通に乗ってるし!

 ダメだ!
 いやまぁ、Androidカメラとかあるのはさ、結局、スマホにお客さん取られたくないカメラメーカーのあがきというか、そういう感じがするのさ。
 今回のコレだって、「スマホより画質が良いのが撮れますよ、デジカメみたいに余計な荷物増えませんよ」って言ってるだけ。
 でもさぁ、スマホ一台で済まそうって人は、レンズにしても、何にしても一個でもモノが増えれば、それだけで余計な荷物なんだよね。

 今日もカメラ売り場に行けば、カメラの画質を誇る文言ばかり。
 でもなぁ、写真をそんなに大きく引き延ばすって人いるのかなぁ。
 とか思うのよ。
 一部のコアな客以外は、別に画質なんてそんなに必要じゃないんだよね。本当は。
 それでも「良い写真が撮れる」なんて謳い文句で商売するのは、いい加減厳しいんじゃないかなぁ。

 確かに、「今でも、スマホよりカメラ単体で持ってた方が、画質がいいんだよね」って分かってる人はいるし、スマホとは別にコンデジ持ってる人は多いけど、そう言う層が漸減することはあるにしても、増加するこたぁないだろう。
 「じゃぁ、どーすんの」って言われても困るけどね。

 結局、お客さんが欲しいのは、写真が撮れる事そのものじゃなくて、写真を通した体験が欲しい訳よ。
 だから、InstagramだのTwitterだのFacebookだので、写真を上げて「いいね」を貰うって事が重要になるんだよなぁ。

 平たく言えば、高いカメラで、気合いを入れて撮ったレイヤーさんの写真を僕が上げても、あんまし評価上がんないけど、有名な声優がコスプレしてスマホでセルフ撮影した写真の方が、沢山ふぁぼられるよね。って事だよ。

 衰退産業が代替産業を組み入れて必至になってる姿みたいに見えるのはNGだ。
 そういうのは融合じゃなくて、増築ってだけなんだ。無理に盛ったパテは、容易に取れてしまうし、接着剤を付けても、強度不足で、どんどん汚くなるだけなのだ。



 さて、話を戻して、センサーと本体を切り離して考えようって所をもう少し煮詰めよう。
 そこで、すぐに連想できてしまうのは、35mm用のデジタルバックだ。
 二年に一度ぐらいのペースで、釣り記事が登場しては消えるという、デジカメ世代の風物詩である。
 冷静に考えると、陳腐化の激しいセンサーを別にして、変わらぬ価値を持つカメラを使うというのは、実に理に適っていると言えるのだけど……
 ああいうのに釣られるのは、フィルムを初めて1年以内の人間と相場が決まっている。
「お前はフィルムだからあのカメラを使っているんじゃないのかよ~」とか言ってやれば良い。

 結論として、みんなフィルムカメラを使おう! って事で。